飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「アルバイト経験者」に注意してください。

アルバイトの応募者が「居酒屋(飲食)経験者です」と言ってくれれば、

「トレーニングの量が少なくて済むな」と考えていました。しかし、昨今はそうでもないようです。特に経験半年くらいで2つ目のアルバイトとして当店を受けてくる人は危ない。

 

どういうことかというと・・・・・

この頃の飲食店はタッチパネルオーダー・セルフ会計・自動ビールサーバー・配膳ロボット・自動配席システム・予約サイトなどなど自動化のオンパレードです。

18歳で初めて行うアルバイトをそういう環境で過ごしたら、従来のアナログ接客業なんかできなくなっても不思議ではない。挨拶できない、オーダーを誰に通したらよいかわからない、伝票の決め事が覚えられない、ごはん茶碗の大・中・小が覚えられないなどなどの不具合が出てきます。これは実体験でもあります。

育成に余計な時間がかかりますし、クセのようなものが抜けないので、他店でアルバイトしてくれてないほうが良かったのではないか、とさえ思えてきました。

 

もちろん、本人の問題もあると思いますが、

この傾向はこれからどんどん増加してくると思われます。

 

お客様の趣向も分かれてくるでしょう。その日の会食の状況や食事する相手によって「タッチパネルオーダーのデジタル店舗」か「アナログ接客の店舗」のどちらかを選ぶようになるでしょう。

 

おそらく、「タッチパネル型」デジタル店舗は、より安価であることを要求されると思います。だって「機械的なサービス」を通り越して「機械のサービス」になるのですから。価格を下げなければ商売にならないので人件費はとことん絞っていかないと成り立たないでしょう。

 

アナログ接客のお店は価格は下げなくても良い代わりに、もっと心のこもったサービスを要求されるでしょう。「アナログなのに機械的応対」なんて評価されるようなサービスはもう通用しません。だって「機械がサービス」できる時代ですからね。ここにも気を付けたい。「機械のほうがマシや」て言われたらおしまいです。

 

人が接客して、お客様が自分で炭火焼肉を楽しむお店なんて アナログ中のアナログですなあ。

 

こういうことを考え出すと、「これから先やっていけるだろうか?」という不安と、「希少価値を発揮できるんじゃないのか」という期待の両方が入り混じっております。

 

とにかく、中途半端はいけませんな。

 

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