飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

絵にかいたような名場面にはならなかった・・

昨日はお休みでしたので、友人と飲み会でした。

友人の1人と飲み会前に個人的な話をするために早めに待ち合わせて、とあるファーストフードにいきました。カウンターで注文する形式です。

 

2人のおっさんですから、コーヒー2個でいいんですけど、カウンターにおいてあるリーフレットにパフェの写真が載っていて、友人と私が「おいしそうやなあ」と異口同音に言いました。で、すかざず友人がパフェを注文しました。

 

私は「えっこれ注文するんかいな(笑)ほなワシも(笑)」てな感じのおっさんトークで笑いあっていました。そのあと飲み会なのにパフェを注文する友人がおかしくて噴き出したのです。おっさん同士のエエ感じの瞬間です。

 

でも、、、、、

私たちが笑いあって会話している間、目の前で接客しているアルバイトさんが何かしゃべっていました。

 

私が「今、なんか言ってました?」って聞いたら

「Dポイントカードがお持ちか聞いてました。」とのこと。

 

私は「あー、そうですか。持っていませんよ。」と言いました。

その後、パフェを美味しくいただきました。

 

 

 

その後の友人との会話では・・・

「いやはや、この店のサービスも落ちましたな。」

 

目の前で2人で注文しているお客さんが会話しているのですから、自分の話は中断したらいいじゃないですか。

少し黙っておっさん同士の会話を聞いて「ニコッ」てしてくれたら最高なんですけど。無視して自分のセリフを言い続けるって・・・もうサービスじゃない。

 

これが家族連れで子供と親の会話だったとしたら、すこし黙って目線を下げて子供さんに優しく声をかけてあげられるチャンスです。

 

母親が注文中に子供が「これ食べたーい」って言いだして、

母親が「じゃあ、これ」

子供は「わーい」みたいなシーンのあとに

接客のお姉さんが「よかったね」と子供に語り掛けるようなシーンを思い出してください。絵にかいたような定番の名場面です。こういうシーンがお客様の胸に残ったり、何年先もご来店してくれるお客様の心を掴みます。

 

今回はおっさんの会話ですが、そういう名場面にするチャンスがあったのに、真逆の結果になりました。そう考えると残念でならない。

 

そんな事を考えていると、カウンター前でパフェを立って待っている間「今取り揃えている人はどんな気持ちなんだろうか」とか考えてしまいました。私たちが立って待っている前で、あきらかに私たちのオーダーじゃない物を取りそろえるって気まずいですよねえ。こっちも気まずい。

 

そういったお客様の都合に合わせたコミュニケーションとか、ノンバーバルな感情とかを極力無視して、自分たちは表情を変えずに、黙々と決められた事をするトレーニングでも受けているのですか?とさえ思う。

 

このレベルのサービスならば”配膳ロボット”に負ける日も近いでしょう。すでに負けているかもしれません。

 

コ〇ナも終わって競合店も全力で営業してきます。

感染騒動期間には資金力にものを言わせて優位を保つことができた外食産業の企業たちは、自分たちが気づかないうちにおおきなしっぺ返しを食らうことになるような気がしました。