「名選手、かならずしも名監督ならず」みたいな格言があります。
この格言に反抗するかのように、
昭和のプロ野球の世界では、阪急の西本監督とか上田監督とか、現役プレーヤー時代の実績は乏しいが、連覇や日本一を達成する監督がいました。
しかし、
最近めっきり
「名選手ではなかった監督」が減ってます。
「指導者の仕事は選手の仕事とは違う」のだ、、、と言っても、現場は受け付けないのかな。
もちろん名選手だったがアホ監督になった人はいっぱいいます。
ですから「名選手、かならずしも名監督ならず」は一面的に正しいですが、
「無名選手は結局名監督になれず」も正しいんじゃないですかとさえ思う。
人間ですから、その世界でぜんぜん実績が無い人が監督になられてもこまるのです。
飲食業の世界では(だけでもないでしょうけど)実績の無い上司や店長が赴任してくることもあります。
経理畑の人が、店長になるとか、マーケティングの人がジョブローテーションで店長になるとか。
テレビコマーシャルを見ても、「ハイクラス転職」とか言って、他業種の人をいきなり部長職とかで中途採用したりする事を促進しています。
しかし、飲食業界は、やっぱり 店長や管理職や社長は「名選手だった人(飲食での実績)」であってほしい。
店長は「ハイクラス転職」とは思われてないが、上に立つ人には、調理や接客および店舗運営を熟知していてほしいのです。
店員さんだったときに優秀でなかった人が店長で成功しているケースを見たことがありません。
店長で成功していなかった人が店長以上の職責で機能しているケースも見たことがありません。
やっぱり、現場で通用しなかった人の理論って薄っぺらいし、ひねくれているんです。他業種から来た上司は何を言っているのかわかりません。
もちろん、両方で成功する人もいます。
現場でも上位職でも成功する人の理論はたいがい スマート・シンプル・現実的かつ個性的で魅力的です。
かといって、実績や経験の乏しい人の抜擢は避けるべきだと思います。
調理人であれ、仲居さんであれ、現場の空気をしっかり吸っている人ならば、良い店長になれます。良い店長は良い管理職・経営者になれます。
いずれにしても「異業種からの転身」はどの業界でもリスクが高い。
長期的に見て、成功は難しい。カンフル剤的な抜擢ならやめた方が良い。
「無名選手は名監督になれず」はある意味正しい。
まず、名選手になってほしい。