急激に冷麵が売れ始めました。
暖かくなったからだと思います。
当店では。冷麵は通年メニューです。
夏季だけのメニューではありません。
冬の間もちょくちょく売れていましたが、温かくなると売れる量は急に増えます。
「冬は冷麵を止めたらええやん」という考え方もあると思いますが、
私はそうはしませんでした。
かっことした考えがあったのではなく、止めたり始めたりするのがめんどくさかったからです。
でも、通年販売するとなると、原材料や作業手順の問題が浮き彫りになってきます。
冬だからといって変にコストカットしたり、原材料を腐らせたりしては話になりません。
出数が少ないから合理的なモノにしないといけなくなるのです。
合理的にするために出発点は、「この冷麵はなぜ美味しいのか」を考える事です。
考えてみると「麺がおいしい」という結論に達しました。
当店の冷麵は盛岡冷麺を使っていて、普通の韓国冷麺とは違った食感があります。これが特性であり、美味しさの源泉であると規定しました。
となると、他の食材やスープは麺を引き立てるものにすぎません。
ですから、麺と絡まない具材を減らしました。オペレーションも簡素にしました。
なにしろ「麺のうまさ」が伝わればいいのですから。
こうやって、冬を越す事によって
冷麺の具材やオペレーションがシンプルになっていきました。
そうなると夏の期間冷麵が一気に大量に注文されても、動じることなく作る事ができるようになります。
そうなるとなぜか夏季に売れる冷麵の量が毎年増えていくのです。今年は4月くらいから、売れ行きが伸び始めています。これは嬉しい誤算です。
簡素にすると言っても、合理的にするということで、味を落としてはいません。
毎年、何かしら新しい改善があります。
「どんな改善か」は企業秘密ではありますが、
ひとつだけ言うと冷麵を茹でる時間や温度も毎年変化しています。
何年も売っていて、そんな基本的な時間や温度も固定できてないのか?とあきれられてしまうかもしれませんが、そうなんです。
数年かけて「メニューを育てる」って本当にあります。
「作るのが面倒だ」とか、
「夏にこんな熱い物食べないだろう」とか
ネガティブな意見に負けずに、
「売れるんちゃうか?」と思って粘り強く改善していく事も必要です。
夏に売れるアイテムは 冬にも売れる可能性があります。
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