飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

飲食店の過失、謝罪のありかた

言葉の使い方によっては、

真実がゆがめられたり公正な判断の邪魔となることがあります

 

最近よく聞く言葉で、”使い方に注意しないといけないな” と思うのは

「故意ではなかった」「わざとではない」です。

 

プロ野球の世界で、

「投手がデットボールを出して相手選手に大けがをさせてしまった」時や、

「意図はしてないが動きの中で完全な走塁妨害をした」、

とかのケースで、

加害者側からは謝罪と同時に、きまって「わざとではない・故意ではない」というコメントがでます。

 

では・・・・

たとえば、

飲食店において

「つまづいてお客様の衣服に飲み物をこぼしてしまう」とか

「食べ物に髪の毛がはいっていた」とかのケースで、

 

「わざとではないのです」って言ったら・・・・・

事態はおさまらず、大炎上するでしょう。

 

これが民間感覚です。



実は

「故意(わざと)」と「不可抗力」の間に「過失」という概念がある事を知らなければなりません。

本人または責任者がなんらかの注意を怠ったりした結果、誰かに被害がでれば「過失」になるのです。

「過失」と判断されればある程度の責任が発生します。

飲食店ならば、不慣れな就業員の失敗や、異物混入などは全部過失で、経営者の責任はまぬがれません。

不可抗力かどうかは加害者側が決める事ではなくて被害者側や第3者の判断によるのです。

 

 

ですから、だれかが怪我をしたり、あきらかな被害がでているのに

加害者側が「故意ではない」と主張する事は、全く責任はない事=無実を主張しているのと同じです。

しかしながら、落ち度はあるはずなんです

ですから、不誠実な謝罪にしか見えない。だから炎上します。

 

「あやまってるんだから許してやれよ」っていう人もいますが

私にいわせれば「いやいや、謝ってないから」ですね。

 

「被害については申し訳ない」と謝罪しながら「故意ではない」と主張する事は「謝罪したあと、すぐに謝罪を撤回している」と感覚的には同じなのです。

 

飲食店の現場で こういうアホな言動を取る人がいない事を祈ります。

おかしな報道をみて 常識を見誤らないでほしい

 

 

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