前回、
コンセプトの明確化についてかつ丼屋さんの件を書きましたが、
私お店のグランドオープン時においても似たような事がありました。
グランドオープン時はどんなコンセプトのお店なのかわからないまま
たくさんのお客様が御来店されます。
せっかくお越しいただいたお客様ですから嫌われたくはないです。
しかし、いろいろとお客様からの要望があるなかで、いくつかは聞き入れる事が出来ないこともありました。当然だとおもいます。
そのひとつに「ボトルキープ」がありました。
お客様には「ボトルを置いておける場所がないので」ということでお断りしていましたが、本当はお店のコンセプトに合わないから、やらなかったのです。
当店は4人テーブルと6人テーブルで構成されていてカウンター席はありません。
ベッドタウンですから仕事帰りのお客様ではなく、ファミリーやお友達同士でお食事してただく事をおもな目的としています。
美味しくお酒も飲んでいただきたのですが、お酒を飲む事だけを目的とされるお客様にはやや不向きです。
ですから、おつまみや一品の量も一人で食べるには多い量を出しています。2~3人で食べればリーゾナブルですが、1人だと多すぎると思います。
こういう考え方に従って判断すると「ボトルキープはしない」という結論になります。
しかし、そんな細かい事をお客様に説明するはずもなく、ごまかしていると
だんだん、「安く毎日飲みたい」お客様は来なくなりました。
残念ですが、設備やメニューまで変える訳にはいきませんし、我慢するしかないのです。
あの時に「ボトルキープできます」とか「おひとりさま歓迎」とかの方向にむかっていたら、どっちつかずのお店になってしまっていたと思います。
もちろん、お店の使い方、使われ方を限定してしまう気はありません。
客様が好きなように使っていただければいいのです。
必要ならばメニューの変更もさせていただきます。
しかしながら、商圏をどう分析して「どういう考え方」をもってグランドオープンしたのか?
どんな設備のお店なのか?どんな人が働いているのか?など、「原点」を意識して営業していないと、変化を成功させることもできません。
悩む事や迷う事もあると思いますが、何事も「コンセプトを組みなおすか、そのままでいくか」まで掘り下げると結論がでるのではないでしょうか。
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