飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

コンセプトの明確化(その1)価格調整

近隣にとても美味しいかつ丼屋さんが出来たことを少し前のブログに書きました。

料理のプロが作ったかつ丼他所では食べられない逸品と表現しました。

と同時に、価格が安すぎることを心配するクチコミを入れました。

 

motsunabeyakiniku.hatenablog.com

今では

行列のできるお店になってしまって、

開店後1~2時間で「販売終了」になってしまっています。

食べたくても食べられないお店になりましたが、

商売繁盛は結構なことです。

しかし、食べたいと思っている人が食べられないのは問題です。

 

さらに、SNS上のクチコミがイマイチ芳しくない。

不思議に思ってその内容を考察してみました。

 

お店に対する不満足の理由となっている事柄が

 ・カツに対してごはんの量が少ない

 ・調理時間が長い、遅い

 ・店が暗い、サービスの問題

 

など、味とは関係のない事でした。

 

私は飲食店経営者ですから、

この店のかつ丼が絶品だと理解できますので、調理時間は長くても気になりませんし、ましてやご飯が足りないなんて思った事はありません。カツが大きいことが特徴ですからね。

 

しかし、一定数のお客様はそこまで想像せずに、

「ご自分の好みに対してどうなのか」を書きます。

それは当然な事ですが、お店側としては問題です。

 

私はこの店の関係者でもなんでもありませんが、職業柄「ではどうするか?」を考えてみました。ここからは全くの私見であり偏見も交じった意見です。

 

すべての不具合の原因は 価格設定です。

 

かつ丼のチェーン店の「松のや」さんの超厚切りロースかつ丼160グラムは味噌汁付きで930円ですこれにお漬物をつけると1060円になります。

それに対して、このお店の「逸品」のかつ丼(並)は170グラム使用で、味噌汁付き1300円です。

 

 

「見た目」も「味」も「とんかつのグラム数」も全て、仁川のかつ丼のほうが、

圧倒的に勝っています。段違いと言っていいでしょう。

 

しかし値段は1060円対1300円で、ほぼ同じ土俵にあるのです。

 

したがって、チェーン店のかつ丼に慣れた人やそれを愛する人達が

お店に数多く来店され、チェーン店との違いを論じ始めるのです。

 

つまり

「味はおいしいんだけど」から始まって、調理時間や量の批判になります。

 

さらに、もっと高く払ってもこのカツどんが食べたいと思っている人は(私を含めて)多いと思われるのですが、行列ができていて、すぐ売り切れてしまうため、まったく食べる事ができない。これは不健全であり不評につながりかねない。

 

つまり安すぎるのです。

ですから、値上げをお勧めします。

 

急に値上げしたらお客様もびっくりするでしょうから、やり方は考えないといけませんが、値上げして仕切り直してみてはいかがでしょうか

値上げすることによってお店のコンセプトを明確に打ち出すのです。

そうすると、コンセプトが気に入らない人は来なくなるでしょうが、長期的に考えると仕方のない事ですから。

 

価格の操作によって需要と供給のバランスがあまりにも狂っていると、美味しくないモノが売れたりします。その逆の場合、美味しい物が不評をかったりすることもあるのです。

 

こんなこと書いたら お店に「ほっといてくれ」って言われると思いますけどね

 

 

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