飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

新人のタイプと「神新人」の事を書きます

新人育成を何年も経験していますが、いまだに成功・失敗を繰り返しています。人間は思ったように動かす事はできません。しかし動きを見て その人にどんな傾向があるのかを見る、「チェックポイント」のような事があります。

例えば、間違った指示に対する対処。

ホール女子の新人が「テーブルを間違って商品(肉)をサーブしていまう」というケースがあります。「でもテーブルには七輪が配置されていなかった」場合、どするか?

大きく分けると①「テーブルにお肉を置いてくる」と②「テーブルにはお肉を置かずに持って帰ってくる」の2タイプがあります。

①のタイプは積極的で覚えが早い。

②のタイプは遠慮がちで覚えは早くない

①のタイプの人は仕事を「カタチ」で覚えるのでとにかく早く動けるようになります。明るいので溶け込むのもはやい。元気もいい。戸惑わない。育てやすい。心配なのは「七輪の無いテーブルに生肉を置いたら、お客さんはどうおもうのだろうか?」という発想にならない事。視野が狭い。将来、お客様の動きを見て、何が必要か?を考えて動く事ができるだろうか?が心配になります。このへんが改まったら大戦力になります。

②のタイプは視野が広いから、お肉をもってかえってくるんです。そこは素晴らしい。でも、自分がうろ覚えで失敗する事が予測できるから、だいたい動きが遅い。つねに戸惑っているので、新人のうちは手がかかる。暗い人のイメージが付きまとうことが多い。

伝票の書き方等をみていても、①か②かに分かれます。

①も②も必要な人材なので、アプローチを変えて、育てていくようにします。

私見ですが、将来、良いトレーナーになるのは②のタイプだな、と最近思うようになりました。視野がひろくて、先読みができるから 人材育成もできる。やさしい。

でも心配性なので、ときどき勇気づけてあげないと、「向いていない」と思うかもしれないので、フォローを必要としますね。

追伸ですが、①も②も最初から兼ね備えている人もいます。新人の時からちょっと教えたらなんでもできて、その作業の背景のような事も、すぐ理解します。先輩から「神新人」と呼ばれていました。やっぱり優秀なので、いまでは社会で大活躍しています。面白いですね。