飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

警告は警告すべき人にだけ言うべきですよね。

飲食店の「あるある話」として、こんなのがあります。

とある飲食店が、ある休日、アルバイトが集まらない状況のまま営業していました。忙しいピーク中に、アルバイトの1人が来ていない事に気が付きました。店長はすぐに連絡しましたが、つながりません。ですからその日はさらに1人不足のまま営業することになりました。

ピークが終わったあとも店長の怒りはおさまらなかったのです。でも、休んでしまった人はつかまらないので、その日一緒に働いた人たちに「休む時は事前に連絡しなさい」とか「常識のある行動をしよう」と言い続け、店舗の専用LINEにもくどくど書き続けました。

問題なのはその日のスケジュールを無断キャンセルした人なのであって、その人がなぜ無断キャンセルをしたのかを明確にすることが先決なのに、ほかの人ばっかりイヤな目にあってしまいました。

そこにいる人たちは、人不足の中頑張ってくれた功労者なに・・・・・。

これって、店長が一番信用を失うケースの1つです。

「今日は大変だったね。無事営業できて感謝します。みんなでお菓子でも食べてくれ。」とか言うと、信頼を増すこともあるでしょう。

もったいない話です


話を現実に戻して。


東京において1日の感染者数が少なくなってきて 警戒レベルを「2」まで下げるための記者会見をしている映像がありましたが、知事は「油断してはいけない」を強調してばかりでした。

この人はいつも、「緩んではいけない」(緊張せよ)、とか「前から言ってるんですけどねえ」とか言って、自分には全く非が無いかのような口ぶりです。


いざ、数字が良くなっても、都民への感謝の強調なんか無い。


悪化すれば、都民のせいだ、とでも言いたいのか?

悪化すれば自分の政策の失敗なんだから、まず「心配と謝罪」でしょ。よくなれば「感謝とねぎらい」ですよね。大部分の人は感染対策を徹底し、感染もしてないのですから。

我々飲食店は営業時間を短縮し、感染対策を実行し、クラスターも起こしてないし、濃厚接触者を出したこともないお店がほとんどです。

当然「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と言ってもらえると思っていますが、知事の会見においては怒ってばかり。

なぜならば、知事の会見の目的は「危険度が低いのに感染対策を徹底してくれている業者や人々に感謝を伝えねぎらう」ことではなく「言う事を聞かない奴らに警告する」事だからです。

でも全都民、全国民が聞いている会見で「警告」ばかりを行うのは、目の前にいる、ねぎらうべき人にグチグチ文句を言った、前段の店長と同じです。信頼を失うだけです。

だから時を追うごとに、知事の言う事を聞かない人が増えて、人流増加が止まらないのです。都内各所の人流増加が止まらない光景をみて、知事の言葉を都民が信用しなくなってしまったからだ、と悟っていますか。

大阪も似たようなもんです。

去年の中盤までは 知事の言動が頼もしく見えた時期もありましたが、今では、警告ばっかり言って自分の非はみとめないタイプのリーダーだな、って思ってる人も多いんじゃないかな。

こうなったら信頼関係は元にはもどりませんね。

警告は警告すべき人に言うべきだったですね。