飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

見まわり隊の成功を   祈ってはいますが・・・

飲食業を指導するって大変ですよ。

飲食業って、長時間営業していて、たくさんの組数のいろんななタイプのお客様に対して、さまざまな角度でサービスを提供している毎日を送っている中に、ポッと「指導者」が現れて、なにやら新しい方法論を説かれても、普通は「話が入ってこない」でしょう。

優秀で余裕のある店長ならば話の意味はわかっても、自分のお店の環境、立地、客層、方針、予算になじむかどうかを吟味する時間が必要です。「指導者」の力量が高ければ、優秀な店長と良いコミュニケーションを繰り返して、合意にいたらせるでしょう。お互いにフラットな関係を保ちながら、継続したコミュニケーションが鍵です。優秀な店長は感染対策と商売を両立させないと、長期的には商売が成り立たない事を知っていますから。不意打ちなんか意味ありません。

愚かな「指導者」ならば、すぐいう事を聞く店長を「優秀」と見間違うでしょう。「指導者」(=役人)を恐れ、話を吟味せず、役人に怒られないように、安易にお店の方針を変えてしまう店長は(暴言ですが)愚かではないでしょうか。その場で約束はしますが、無理があれば、結局は守れないはずです。

つまり、「優秀」は「優秀」とむすびつき、愚かなものは愚かなものと結びつく。飲食店に限らないかもしれませんが、結局は、崇高な目的をもって接すれば、優秀な人とつながりるし、その逆もまた正なり、ということではないかと思います。

 

府や都でやりはじめている「見回り隊」とは何をしたいのでしょうか。

脆弱な法的根拠で取り締まりをしようとしても、相手は海千山千ですから、1回では無理ですな。マスコミへのアピールくらいにはなるけど、、、、、。

聞くと、各店20分そこそこで1日に何店舗も廻って、「お願い」をするそうですが、府や都の要請内容はネットを読めばわかります。

飲食店側の期待としては、役人が現場をみてくれるのですから「感染対策を認証してくれて時短解除」とか「時短解除にいたるような施策の決定」が欲しい。または対策を全くできていないお店への徹底指導とかです。そういう事をやっている地域が成功している事例もあるでしょうに。

よくよく「見回り隊」の動きをみていると、感染対策を理解していない店を探したいようです。そんな店には「そんな店にいそうな客」しかいませんよ。そんな客は他の場所でも感染してますよ。道歩いてて、マスクしていない人を捕まえるほうが早い。

つまり「見回り隊」のやり方では、そういう低レベルなお店との交渉に時間が割かれ、ハイレベルなお店とはネットワークができないと思います。なにも生まれない。

アクションの深さが足りない。全店訪問してるけど、実質の期限が短い。おそらくワクチンが出回ったあたりで立ち消えになるでしょう。

せっかく現場にでたのだから、役人さんは、感染対策もばっちりで売り上げも伸ばしている優秀な店長とゆっくり話し合って、「現場力」を付けてほしいですね。

でも実際は「みまわりたい」だけのサラリーマン集団ってことになると思います。これまでの府や都の仕事、役人さんの仕事を見ていて、たいして役に立たない結果で終わる事を確信しています。

 

 

組織や集団を動かしたいなら、トップパフォーマーを大切にすることが大事です。ローパフォーマーを触っても、変化や革新はおこりません。目的は感染抑制ですよね