飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

フェイクニュースが横行する時期ですのでお気をつけ下さい。

自粛解除になって、いきなり「人不足」とか「アルバイト争奪戦」とかの記事がちょいちょいみられます。

永久閉店したお店が多いので、そんなはずはないのですが、必ずこういう記事がでます。

この現象について考えたい。

まず、営業していて「人が足りなくて売上げを逃しているな」と感じさせる状態に陥るには2つのパターンがあります。1つは「玉砕型」、もう一つは「プランミス型」。

プランミスとは、読んで字のごとく、売上げ計画を間違えて低く見積もった時にハイセールスが押し寄せた場合です。こういう場合は店長が反省して、情報を精査し翌週の売上げ計画を見直せば、もう解決です。

問題は「玉砕型」です。人が不足しているにもかかわらず、通常の営業をしようとして、結局お客様に大迷惑をおかけする。長期にわたって玉砕していると、売上げも下がるし、人は辞めるし、集まらなくなる。

今のように、自粛期間から通常営業に変わって、売上げが伸びてきている時期は「プランミス型」の人不足はある程度発生するでしょうね。店長さんは上司とよく話あって、どういうふうに売上げを予測していくのか、、、どれくらい積極的にするのか、決める必要がありますね。それで問題解決です。

 

やっかいなのは「玉砕型」の店長です。実はこういう人はいかなる状況でも、人不足を引き起こす人です。デフレであろうがインフレであろうが、この人が店長になれば、瞬く間に人がいなくなるのです。これは謎です。その人が怖いとか優しいとかの問題ではなく、「なぜかいなくなるのです」。

しかも、こういう人は他のお店を見て勉強したり情報交換したりしません。なぜなら人がいないからです。したがって自分の置かれた状況が「普通」と思い込んで、自分の出している結果が「異常」とは気が付きません。自分が変化しないといけないとは思っていても何のヒントもないので、できない。

こういう人が

「自粛期間に、既存のアルバイトが他でバイトを始めてしまったので、頼んでも入ってくれないので、人不足のまま営業しています」とか言うてる。自分がおかしなことを言っているのが解っていないのです。アルバイトがいなくなったら、補充しなきゃ。

協力金あるんだから、休んでいる間に、どうやって人を入れていくのか考えてなきゃいけないのですが、根が「玉砕型」だからそれもできない。でも、その人にとって「人不足」は事実です。現象としては、そうなんです。仕方ない。

厄介なのは、この「玉砕型」の人にインタビューして、さも世の中のスタンダードであるかのように報道、告知したりする人々がいるという事。

社会不安をあおって視聴率を得たい報道関係とか、募集広告の売上げを上げたいリクルートサイトの業者さんとにとって「玉砕型」の店長こそ大好物であり、お得意様です。利用されます。

全国民が飲食店を使った経験や、アルバイトした経験をもっていますので、これは身近なニュースとして受け入れるのですが、こういった「フェイクニュース」がまことしやかに受け入れられるような時勢でもありますので、どうぞお気をつけ下さい。