飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

ラストオーダーってなんのためにあるのですか

当店の閉店時間が23時なのか23時30分なのか24時なのか、時短協力金事務局からツメられました。9回申請してるけど、毎回一致してないらしい。

彼らは閉店時間がマチマチなはずはない、とか、消防にとどけてるだろう、とか、現場感覚が無い言葉をぶつけてきます。私は「はースミマセン。何時にしときましょうか」ぐらいの対応。

実際、そんなにきちんとしていないのです。自営業の私の着眼点は何時までホール係を使うかです。ここ数年は23時までホール女子を起用しています。それが決め事のすべてです。

それ以降は私がホールをしながら男子バイトさんと一緒に営業します。こういう場合は23時オーダーストップということにします。

だから閉店時間の表記もちょいちょい変わるのですが23時より早くなることはありません。

23時時点でお客さんがたくさんいたら、ホール係に延長をおねがいしたりしてがんばったりしますし、23時以降でノーゲストになれば閉店しちゃう事もあります。

「現在は23時以降ノーゲストになれば閉店します」と店頭に貼りだしています。好き勝手に開けたり閉めたりしている訳ではないですが、だーれもこない状態になっている時は早めに閉めたほうが合理的。そういう価値観です。自己責任ですし。

大型チェーン店ではこういうことはできないかもしれません。営業時間を変更したら始末書ものだと思います。

個人店の感覚と大型チェーンの感覚は全く違います。チェーン店のほうが合理的でない事もあります。いろんなタイプのお客様がいるのですから、決めなくていい事は決めてないほうが合理的です。

本社が現場に責任を預けていないから、決め事が多くなるのですよ。そろそろこのへんのこと、変えていきませんか。

 

そもそも、「ラストオーダー」ってなんのためにあるのでしょうか。厨房の片づけのためですかね。

時短要請が出されていたとき「酒類販売は19時30分まで、営業は20時まで」とかの要請がありました。これってラストオーダーが既成事実になってますけど、現場はどうなんでしょうか。役人の考え方の押し付けちゃいますか。

私にとって大切なのは「閉店時間」です。閉店時間が守れないと「残業」が発生するから、金銭的にも労働環境的にも問題なんです。

でも、ラストオーダーは「閉店時間」を守っていただけるならいつでもいいんです。閉店5分前にビール1杯ご注文されても閉店時間にキチンと帰っていただけるならそれでいい。逆にラストオーダーで大量に注文されて、閉店時間に帰ってくれないお客様はこまりものです。従業員は残業してくれないかもしれないし、こういう行為をされると、店との信頼関係が崩れ去ってします。私のお店は「ラストオーダーは適宜」と貼りだしています。

 

政府や役所のアタマは硬すぎます。というより、現場感覚の欠如がはなはだしいのではないかと思います。