飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

新人のミス・ベテランのミス

どうしようもない人がいる事を意識してしまう事がありました。

 

当店は「炭火焼肉」ですから、炭火の入った七輪をお客様のテーブルにお出ししてから、お肉を出します。

 

当たり前ですよね。

 

ときどき新人さんが 七輪を出すのを忘れてお肉を持っていくことがありますが、

たいていの場合お肉を持っていったときに

「アッ、七輪が出てない」(このままお肉を出してもお客様は食べる事ができない)

と気づきます。

 

そうすると、

お肉をテーブルに置く事を止め、いったんもちかえって七輪の準備をします。

 

これが普通です。

 

新人の中には たまに気が付かず、お肉を置いてきてしまう人がいます。残念ながらこういう人はすこし注意します。

 

「それぐらい気がつかないとね!!」ですね。

 

かわいそうだとはおもいますが、このへんがボーダーラインです。

 

お客様の前にでたら新人もベテランもありません。お客様には失礼を我慢する義務は無いのですから。

 

ところが、先日、3年近くやっているにもかかわらず、七輪の出てないテーブルに生肉を置いてくる人がいました。

 

テーブルから帰ってきて心配そうに「七輪はいつできるんでしょうかねえ」って言ってきました。

 

私は「えっ?」と思って炭火の壺を見ましたが、充分な量の炭が用意されていました。

どうやら彼女はコンロで次の炭を準備をしているのを見て、炭が無いと思ったらしいです。

私は彼女に「格好悪いから、お客様に謝って、お肉をもって帰ってきてくれ」と言ったきりしゃべる気力を失いました。

その後、他の人が七輪をもっていってお肉を再度お持ちしたり、いろいろ一連の仕事を終わらせるまで、話す気にもならず、作業が終わってからも少し外の風にあたってアタマを冷やさなければなりませんでした。怒りに任せた発言をしたくなっかたからです。

 

彼女にもいろんな理由があるでしょう。お店がヒマだったので炭の準備ができていない、と勘違いしたのかもしれせん。

しかし、そこを差し引いても、ベテランが七輪の無いテーブルに生肉を置いてくる事を許す理由にはなりません。

 

もう少し説明すると彼女は新人の頃からミスが多く、その理由は集中力不足にあるとみていました。おしゃべりが大好きで、お客様への集中力が乏しい。

最初は注意したり、違う仕事を命じたり、サービスとは何かをゆっくり話したりもしましたが、残念ですが期待されるほどの成長がない事がわかりました。

同じミスでも新人の場合、経験不足と理解しますが、

経験不足ではない人のミスは

・その日の態度・体調

・過去のミスの歴史

・ミスの理由

・ミスの影響

 などを考慮して 対応を考えます。

 

彼女は人としてはかわいらしい人格ですし、許しています。好きです。

しかし今日の彼女の仕事ぶりは認められないですね。

 

残念ですが、もう彼女をトレーニングするやりかたがみつかりません。そんな気にもならない。

レーニングではなくカウンセリングになりそうだからです。

アルバイト先でそこまですると、辞めてしまうと思います。

ですから、何もしない事にしましたが、当然信用が崩れましたから、

彼女を起用する機会は少し減ることにはなります。

 

「人としての私」と、「店長としての私」の内面的対立において 店長としての私が優先されるケースってこんな感じです。

 

気持ちよく卒業まで働いていただきますよ。もちろん。

私はプロですから。

 

続く

 

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