飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

”作業”を”サービス”に置き換えるトレーニング

1年生のアルバイトHさんは、"作業を覚えるレベル"は卒業した人ではあります。

これから”作業”を”サービス”に置き換える段階に入ります。この段階では私の出番です。

で、私はこんな(下記のような)事を言いました。

 

これまでは作業を覚える段階

「ひとつの作業はひとりでやってください。

ヒマなとき、一つの作業を2人で分けてやって『手伝ってる感』を出すのは良くない。

あなたが新人のときは、あなたが一つの作業を一人でできないから、先輩が手伝ってくれていただけで、通常時においては無駄な分業にすぎないのです。」

「先輩はやさしいから、『一人でできるよ』とは言わずに、黙ってあなたのサポートをうけているけど、ほんとうはあなたに助けてもらわなくてもできるし、それのほうが早いし、間違いもおこらない。だから本当は迷惑かもしれないんだよ。先輩同士がペアで仕事をしているときは、一つの作業は一人で行い、もう一人の人は何もしないで次のニーズに備えています。あなたは新人だから、わかってないだけです。」

これからは、理解して実践する段階

 

「ほんとうに忙しい時間帯になったら、一つの仕事はひとりでこなさないといけない。そういう時になって”泣きをみないように”今のうちによく考えておかないといけない。」

 

「これまでは、作業を教わって実行するだけで、育成された感じになっていましたが、それは”サービスのトレーニング”ではない。

ここまであなたはアルバイトさんに作業を教わっていましたが、これからは”うごき方”や”考え方”を私から教わる事になります。」

 

「あなたの動きを見て『なぜそうしたのか?』『なせ、こうしなかったのか?』を質問する事も多くなります。やっと、こういう議論が始まり、あなたはサービスレベルをアップさせるトレーニングを受けるレベルになった、とも言えます。」

 

2人連れのお客様に彼女が冷麵をサーブしてきたあとに、

「なぜテーブルの真ん中に冷麵を置かなかったのか?冷麺をサーブする前に七輪を下げてきたのは、七輪のあったところに冷麵を置くためです。あなたは七輪を下げてくるように命令されたから、七輪を下げたが、その意味がわかっていなかったんだね。

テーブルの端っこに冷麵をおくなら、七輪を下げてくる必要なんかなかった。

私たちは七輪を下げて、不要な食器を片付けて、すっきりしたテーブルにした上で、おしぼりを替えてから冷麵をサーブしたいのです。そういうサービスを実現したいのに、あなたが最後に冷麵をテーブルの端っこにおいた時点で”ぶち壊し”になったともいえる。」

 

なかなか厳しい言い回しになっています。

このHさんの年代が3年生になったときには、作業を教える段階で、こういったサービスに関してのうんちくを話しながら、作業を教えるトレーナーが育成できていたらいいなあ、と思います。

 

”作業”を”サービス”に置き換える段階

 

このプロセスが上手くできていない飲食店が多いと思います。

作業ではなくサービスなのだ

店長次第なのだ

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