「売上に合わせて働く人数や時間数が適正に調整でき、急なキャンセルが発生してもチーム内で補充が可能である」
そんなアルバイトチーム(=スーパーチーム)を持つことを夢見ている飲食店長は多いでしょう。
”スーパーチーム”を作れれば、競合との争いに勝てるし、お客様のリピート率も絶対に上がってくるからです。
どんなに味が良くても、チームのレベルが低すぎれば経営は危なくなります。しかし、スーパーチームを維持すれば、味が普通でも経営を充分に維持できます。スーパーチームは見た目にたくさんの人材を抱えていますので、高コストに見えますが、生産性が高いし、離職率が極端に低いので結果的には、かなりの「ローコスト」です。
ところが、飲食店長の中にも、「スーパーチームなんかあり得ない、理解できない」、とか思っている人がいます。過去の経験で見たことも聞いたこともないからです。飲食店長として働いた事が無い人には、想像さえできないでしょう。
こういう人が Timeeさんとかバイト派遣ビジネス(ギグワーク)に興味をもつと危ないのです。
自店舗で育成できなくてもそれなりの人を送ってくるので、形の上では充足するし、キャンセルも補填できますが、ギグワークは通常よりかなり高コストです。ギグワーカーは店舗に定着しないので、いったんこのシステムを使い始めると、止める事ができません。
つまり、このシステムは常用しはじめると、自店舗で採用・育成してチームを作っていくためのお金も熱意(意識)もなくなってしまいますし、店舗独自の個性的なサービスを展開することもできません。
したがって、売上げは低下するでしょう。
言葉は悪いですが、これは飲食店の組織作り上の「ドーピング」とか「麻薬」と言えます。ご存じの通り常用者の末路は「廃人」です。
しかも、やっかいなことにギグワークは(飲食店にとっては合法麻薬みたいなものですから)ビジネスとしてはどんどん伸びますし、投資家の注目の的になりつつあります。すでに超有名な女優をコマーシャルに使っていますし、あらゆるメディアで強烈な宣伝を全国に展開しています。儲かっているということですね。
その宣伝すべてが「急なキャンセルで困った」とか「ピークタイムだけ働いてもらえる」とか・・・イタイところをついてくるのです。飲食店長はついつい手を出したくなりますね。
でも
行きつく先は、多くの飲食店が経営破綻することになるでしょう。そうなる事に気が付かない店長も多いと思いますし、気がついても抜けられない店舗体質になるからです。
私はスーパーチームの作り方を知っていますし、持っています。
このブログに書いていない(書けない)ような細かいhow-toも必要ですが、作り方を指導することもできます。
過去において、優秀な先輩にそのスキルを見せていただいたし、教えてもらったので「スーパーチームは必ず出来る」と確信しています。
このチームを得るための第一条件は「どんな商圏でも必ず作れる」と確信する事です。その確信があれば、論理矛盾した危険なシステムのお世話になることもないのですがね・・・・
飲食ビジネスにとって、コ〇ナだけでなく、別角度からの危機が迫っていると思います。