飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

飲食は細かい仕事か?

飲食店長の陥りやすい穴・・・

 

飲食店経営って 100円・・10円・・1円単位まで毎日細かく扱っています。とにかく細かい作業が多いですね。

 

今日、スーパーに行ったら、キャベツが1個100円でした。普段は198円位で高い時は498円にもなることがありました。安いので嬉しくなって、多めに買いました。

 

こうやって「爪に火をともすような節約」を繰り返し、利益を確保していく仕事だと、思われているかもしれません。

 

しかし

 

実は、よく考えるとそうでもないのです。正反対なんです。

 

作業が細かいからといって、仕事を細かいととらえてはいけない。

 

スーパーで安い原材料を確保しても、その日だけ安いのではたいした意味はありません。

何かの理由で、売上を逃しても1日だけのことですし、めっちゃ売れてもその日だけの事かもしれません。目に見える失敗をしても1日・目に見える成功をしても1日だけのことです。

 

大きな会社で「社運をかけた契約」とか聞きます。何億円という契約を締結するためにいろんな作業をこなし、そのすべてをクリアーして契約に至る。その長期作業のすべてに失敗が許されない。一つの失敗で全てが水泡に帰す、、、、なんて経験は飲食店長には無い。失敗が許されない作業なんか無いですから。

 

飲食店長に求められるスキルは、半年先や1年先の数値をよくするために現実的な計画を持ち、毎日営業しながら少しづつ「変化」を加えていく事です。目に見えない変化です。

緻密さではなく持続力です

 

安い原材料を確保した、とか、お客様に褒められたとか、、

それはそれで素晴らしい事です。

逆にお客様に怒られた、とか、不注意で廃棄を出したとかは

悲しい出来事です。

 

でも、飲食店長が長期的なゴールと戦略・戦術を作って、理解していれば、毎日の成功、失敗なんか深く気にする必要はない。

 

「それも、これも ある日の出来事」で済ませば良い。

 

大切な事は自分の設定した「改善された状態」にベクトルが向かっているかどうかだけです。

 

大切なベクトルを忘れて、毎日の細かい事ばかり追いかけていたら、身が持ちませんよ。

 

いろんな従業員さんがいるし、

自分の調子が出ないこともあるし、

単調な事の繰り返しをしているように見せて、

ちょっとだけ変えていくようにしてください。

今日、変化するのがめんどくさかったら、明日にしましょう。

1日ぐらい後退してもいいんです。

 

毎日がおびただしい成功体験、失敗体験の繰り返しなんです。

成功・失敗を無視しろとはいいません。認識はするが、気にはしないのです。

 

従業員やお客さんに気づかれないように、少しづつ変えていきましょう。

2年ぐらい来なかったお客様に、「えらい美味しくなったなあ」とか「相変わらず可愛い従業員やなあ」とか言われたら成功しています。

 

飲食の作業は細かいのですが 経営としては細かくなくて、ざっくりとしたした仕事なんですよ。

 

だから上司は店長さんに現場で「重箱の隅をつつく」ような指摘をしてはいけません。萎縮しますから。

 

店長さんは1か月先、6カ月先の具体的なプランを聞かれて、しっかりと答えられないようでは「作業」をしているだけで、仕事してません。それはダメです。

 

そういうことです。