飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

崩壊したお店の宴会の話

飲み会再開

むかーしむかしには

「バイト同士の男女交際は禁止する」と 堂々と規則化している飲食店もありました。基本的に、こういう考え方には反対でしたし、今も、店舗側にはこういうプライベートなことがらについて規則化する権限は無いと思っています。

 

しかしながら、こういったとりくみが必要かな、と思わせる職場もあります。

 

過去の話ですが、

 

私のお店で近隣の飲食店の宴会があった時、どんどん風紀が乱れてしまったケースがありました。十数人の参加者の中にはオーナー店長もいたのですが、見て見ぬふり。女性が男性のひざの上に座ったり、それ以上の行為をしたり・・・。

 

接客をしていたホール女子も同じ年代の女性だったので

目に余る光景は「面白い」を通り越して、「見たくない」となっていました。

 

宴会が終わったあとも、周辺で吐いたり、、、ひどいもんです。

 

そのホール女子はそのお店に2度と行かなくなったし、その日のことも「記憶から消し去りたい」と言っていました。ホール女子自身が直接嫌な事をされたわけではありませんが、その宴会をしているお店が”気持ち悪い”と思ったわけです。

 

このお店は私も何度か利用した事がありました。安価な値段設定がウケて、すこしのあいだ流行っていましたが、、、客席にいて耳に入って来る従業員同士の会話は 「プロの打ち合わせ」ではなくだらしない男女のたわごとでしたね。

 

そのとき、この職場の崩壊を予感していましたが、この宴会で確信しました。

 

宴会が盛り上がるのはしかたないのですが、自分たちが客商売である以上、他の人にどう見られるかを考えないといけないのはもちろんです。

 

それ以上に、その宴会自体が「ハラスメント」になっていないかを、経営者は管理しないといけない。同僚の男女が限度を越えていちゃついている光景を見せられれば、普通の従業員(同僚)はイヤな気持ちになるでしょう。働き始めてすぐに退職する人もいたようです。

 

案の定、

このお店は、ほどなく閉店してしまいました。世間では「安すぎた」とか「美味しくなかった」とか言われていましたが、私たちは「人的な内部崩壊」であると確信していました。

 

オーナー店長は”優しい人”であるべきだと思いますが、職場の安定をまもれるためには”厳しい決断のできる人”でもあるべきですね。(規則を作る事が正解だとは思いませんが)非常識な職場にしてはいけません。

 

宴会を楽しむ事は、チームワークに大変良い影響を発揮しますので、これからも私のお店では定期的に実施していきますが、全員が楽しめるように、時間・節度・プログラムを管理していきます。日頃の職場においても、(厳しくするのではなく)節度をもって真剣にサービスに向き合っていきたいですね。

 

さもないとお店が無くなってしまう事を経験しましたから。