飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

部下に期待しすぎたり、マルチな成果を求めて失敗した話

昨年、一昨年と男性の退職者が出てしまったのです。

 

理由は体調不良とか、お店に関係ないような事柄なのですが、実は彼らの育成スピードや仕事の基準が劣化していると感じてもいました。

 

この新人のときどんなふうに育成してきたかな?と思い出してみて「はっ」と気づく事がありました。

男性の育成に関して、初日から先輩アルバイトに任せるようになっていることに気がついたのです。

最初は初期トレーニングをお任せできるような人材がいなかったので、私が自分で指導していましたが、有能な人材が育ってきたので、教える側の成長も、もくろんでアルバイトさんが新人育成を担当するようにしたのです。

 

そういう育成方法が続いて、何代目かになったとき・・・もう一度見直してみると

離職率が上がっている

・スキルが低下している

・仲良さが向上している

 

など、一長一短が出ていたのです。

 

ですからこの2月から働いてもらってる新人男性は、初日から6回目まで私がマンツーマンで教えました。やっぱり育成の仕上がりが違います。スキルの育成だけでなく、ちょっとしたモラルや私との人間関係も向上しました。

 

ホール女子については、人数が多いので私が直接教える事はほとんどありません。先輩アルバイトににお任せしています。それが良い結果となり離職もほとんどなく、良いチームになっています。

 

しかし、厨房男子に関しては人数も極端に少ないですし、そもそも私と関わることがメインなので、私が初期とレーニングを担当したほうが良かったのです

 

バイトがバイトを育てるとか聞くと、生産性の高い仕事が行われているように感じるし、かっこいいんですけど、、、思わぬ落とし穴にはまる事もあります。

 

当店で言えば、通常の厨房ワークに求められるのは私とのコンビネーションだけでした。だって通常は厨房バイトは1日で1人ですから。ですからバイト同士のコンビネーションは必要ないのです。

なのに厨房バイトに厨房バイトの初期トレーニングをさせたので、トレーニング期間と実戦の間に大き目のギャップが生じて、離職につながっていた、とも考えられます。

 

こういう失敗ってなかなか気づかなくて、

バイトさんのトレーニングスキルを向上させるには?なんて方向に思考が進むケースもあると思いますが・・もう一度シンプルに考え直しました。

 

権限委譲で成果がでなければ、委譲した権限を元に戻してみるってことですね。早めに気が付いてよかった。

 

不必要な事からは、良いモノはうまれないのでしょう。