飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

「ことば」に迷う時期の人と一緒に働くってこと

10歳代後半から20歳代前半って、

私にも覚えがありますが

大人の世界に足を踏み入れるというのか、ツッパったり、イキッたり、傷ついたりする時期です。

 

お店で働いてくれている人にも変化が出ます

 

自分を「わたし」と呼んでいた人が「ウチ」と言い出したり

「ごはんの大サイズ」といっていた人が「コメ大」と言い出したり・・・

こういうのは良くない傾向です。イキッてます。やさぐれた感じに対するあこがれですね。

 

不安定な状態が、こういった「ことば」に関する、変化や迷いになって表れてきます。普段の生活で若干やさぐれた言葉を使い始める年代は、アルバイトを開始したりする年代でもあります。

 

で、アルバイト先のコンビニや飲食店でお客様に丁寧な言葉を使わなくてはならなくなって、「あれ?どう言ったらいいんだっけ?」と思いながら、言葉を探します。

 

「ご注文は〇〇ですね」といえばいいのに「ご注文は〇〇でよろしかったでしょうか」と言ってしまいます。

「~です。~ます。」で話す事は、充分丁寧ですし聞きやすいのですが(なんか間違ってる気がして)回避します。

 

「いいえ結構です。ありがとうございます。」と否定すればいいのに、言い方に迷って「大丈夫です。」と言います。これは、状況によってが聞き手は否定なのか肯定なのかが、わかりません。

「承知しました」と「了解しました」の違いもよくわからないのでしょう。

 

私も若いころ「すみません」と書いたら、厳しい上司に「社会人は『申し訳ございません』と書くのだ 」と怒られた事もありました。

 

ですから、若い人が適切な言葉が見つからず変な表現をする事はしかたないと思います。ただ、真意が伝わらないときは、伝わる言い方を教えてあげたほうがいいとは思います。ただ、ボキャブラリーが不足しているだけなのですから。

 

しかし、SNSの発達のせいなのか、風潮なのか

 

真意が伝わらない言葉を「若者の表現」「トレンド」と扱って吹聴する傾向がある事は良くないと思います。あほな大人の仕業です。

 

不安定になってるだけ、とかイキッてるだけの言葉を「文化」に昇格させようとしています。

 

私が若いころ

「茶しばけへんか?」(お茶をのみませんか)

「ツレ」(友人)

とかを、話し言葉として使った時期がありましたが、

これが”若気の至り”ってやつで、

今は自分の中で「死語」になっています。もうこんな言葉を使う事はありません

 

 

ですから、お店でイキッた言葉を使うアルバイトさんには

「真意が通じているかな」

「キミは30歳になってもその言葉を使うのかな」

という目線で注意してあげたいとは思っています。

 

気持ちはわかるから

タイミングを見て、ですけど。

(実際は注意なんかできてないけど)

 

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