飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

効果的な試食活動: 一口しょうゆうどんいただきました。



テレビであるうどんチェーンさんが「全てのお店に面職人が誕生しました!!」という宣伝をやっています。

特に気にとめてもいなかったのですが、たまたまそのうどんチェーンさんに行きました。すると、こんなポスターが貼ってありました。

 

うどん屋さんでうどんを一口試食させてくれる」ってことです。

つまり、うどんの品質を高める企業努力をしたので、その成果を確認してもらう企画のようです。

私は香川(うどん県)に数年住んだことがありますので、美味しいうどんとはどういうものなのかは知っているつもりです。

その日は告知通り、レジ近辺で「一口うどん」をいただきました。ですから、お会計までにこの一口うどんをいただくのです。

さらに、レジの横に一口うどんの評価をするような仕組みがありました。

提供された小さなカップをどこに入れるのかで評価するシステムです。

 

 

3段階の評価システムでしたが「結構評価が割れてるなあ。」と思いました。この試食企画の目的は達成されていないんじゃないでしょうか・・・・。

 

正直なところ、あとで肉うどんを食べている時は「美味しいうどんだなあ」と感じていましたが、この「一口うどん」をいただいたときは、それほどおいしいとは感じませんでしたので、私は「そこそこうまい」に投票しました。

 

思ったのですが

100%のお客様がうどんを食べるお店で、同じうどんを事前試食させる」っておかしくないですか。みんな好みの味のうどんをたべにきているのに、醤油で味付けしただけのひとくちうどんを食べても、感動しないですよ。

 

みんながそばを食べているお店だったら、このやり方は理解できます。しかし、同じうどんをほぼ味付け無しで食べさせたところで・・・そこまで「うどん通」でもないですから・・・正直に反応してしまいます。

 

昔、マクドナルドのコーヒーがきわめて美味しくないと思われていたとき、味の改善をしまくった後に、無料配布をしまくって、評価を高め、みんなに飲んでもらえるようになった、という経験がありましたが・・・これは、同じ試食活動ですが、似て非なるアクションですね。

 

そもそも「試食活動(サンプリング)」というのは、現場でお客様と店員の関係があるから出来る事です。どうやったら効果的な試食活動ができるかはお店によって違ってきます。きわめて店舗レベルな取り組みのはずです。

 

しかし全国ネットのCMで「一口しょうゆうどん」の映像を配信するなど、本社が主導しすぎたのではないでしょうか。本社がここまで主導すると、やり方を工夫することができないので、企画に小さな欠陥があってもそのままやらなくてはいけません。

「試食活動」などは全国統一企画ではなく、個別店舗にまかせたほうがよかったんでしょうね。

私も試食に挑戦しようとする事はとてもいいことだと思いますし、ときどきやっています。学びがありました。

 

👇ポチっとしてください