飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

職場の安全性とリスク:アルバイトの心情

ここのところの平日、ちょっとお店がヒマです。

 

歩道の草抜きをしたりして、時間をつぶしていますけど、

アルバイトさんといろんなお話をしたりもします。

 

今は大学生さんですが、高校生のときからいろんなお店(飲食店)でアルバイトをしていたHさんに

「どういうときにアルバイトを辞めるの?」

と、聞いてみました。

 

理由はいくつかあるようですが、

決め手になるようなことは2種類ありました。

 

まず、職場の性質が悪すぎる時です。

雰囲気とか人間関係ぐらいはガマンできるようですが、変なお客さんの相手をさせられるとか、触られるとか。

「そんなの警察沙汰でしょ」と思いましたが・・・・。

安全が確保されていない職場はすぐに辞める、とのこと。

当たり前ですね。

彼女曰くは「安さでお客さんを呼び込んでいるお店は危ない」そうです。これまた、納得できます。

 

その次に退職理由になるのは「スケジュールの作成システムが自分の生活リズムに合わないとき」という事でした。

たとえば1カ月前に希望スケジュールを提出しているのに、1週間前までお店の確定したスケジュールを作成してくれないお店はとても困る、とのこと。

希望を出しているから他の用事を入れずに空けておいたのに、その日アルバイトに起用されなければ大損ですから。

1カ月前に希望スケジュールを集めるなら、1カ月前に確定スケジュールを決めてくれ、(同時ってことではなく数日で決めてほしい)って至極まともな要望だと思います。

 

スケジュール確定が遅いお店は、やはり退職するそうです。

 

考えてみますと、

アルバイトさんからの要求はそんなに難しいことではなく、ごく常識的な事です。

私たちは、「人間関係で退職してるんじゃないか?」「マッチングしてなかったのかな」とか、感じがちですが、それ以前のごく基本的な事、常識的な事の不具合で早期退職してるんです。

 

「危険」な作業を強要するとか、収入が「不安定」になる事を容認させるとか・・・

 

まるで、大企業と下請けのような「良くない主従関係」をつくろうとしているお店があるんですね。

 

私はアルバイトさんは 下請けでも子会社でもなく、対等の関係だと認識しています。

なんなら、ややお客様に近い人です。

 

ですから、毎月20日までに希望スケジュールをいただき 25日までに翌月のシフトをすべて作って通知いたします。

 

「風邪ひいた」とか「急用ができた」とかで変更やキャンセルはありますが、大した件数でもないのでその都度対応していればなんとかなります。

っていうか、前月の25日に決定した予定なので、そう簡単に変更できないってイメージは作っています。

 

早く、スケジュールを決めるのは、売上げ動向が読めないとか、空いた日にアルバイトさんが違う用事を入れてしまうとか、それなりにリスクはあります。

しかし、直前までスケジュールを決めない事のリスクよりは軽いでしょう。なにしろ、直前まで決めないシステムにしておくと「退職」してしまうのですから。

シフトスケジュールは労働契約です。労使関係を設定する根幹になるものです。双方が納得するきちんとした物を作るべきです。

 

退職にまさるリスクはないですから。

 

👇ポチっとしてください