昨日、リピーターのお客様とお話ししていて、ちょっと驚いた事がありました。
そのお客様(女性)から「いつも、かわいいアルバイトの女性が働いていますね」とほめられたので、御礼を言ったりしていと、どうしても、「どうやって採用してるの?」「人集めは大変でしょ」とか、人不足関係の質問を振られます。
その会話の中で、私が
「私のお店はグランドオープン以来、1度も人不足なったことはありません。いつの時代も、世の中には”人不足のお店”と、”人不足ではないお店”が必ずあります。 デフレ時代からコロナ禍は人不足のお店は少なかったのですが、コロナ禍も終わり、デフレも解消されたらだんだん人不足のお店が増えてきているのだと思います。みんなそんな社会に慣れてないから怯えているのでしょう。 でも、コロナ禍こそが異常事態で今が普通な時代なんですけど、デフレ状態しか経験していない人には、そもそもノウハウがないので、”人集めは恐怖”なんだと思います。」
お客様は私の話に興味をもたれ
「初めて聞きました、面白い(興味深い)話です。飲食に限ったことではないですね」と言ってました。頭の良い人です。
彼女は本当に”聞いたことない話を聞いたような表情でした。興味津々な表情です。
私が「『飲食店は人不足』という概念にとらわれると、施策をまちがってしまいます。お勉強が好きで良くできるお子さんを、間違ってお勉強が苦手な子が行く塾に通わせたみたいな状態になるんじゃないでしょうか」と言ったら仰天したけど(笑)
さて、話題を進めて
お客様の多くははテレビなどで「飲食業の慢性的人手不足」というネガティブな言葉をすりこまれているのです。慢性的とは「ある状態が長い間改善されずに持続している状態」という意味です。
そもそも
求人倍率って普通は1を超えているので、よきアルバイターは取り合いになります。
大なり小なり”よい人”の争奪戦があるのは資本主義の宿命だし原則です。
争奪戦に勝たなけばならないのですが、負けるお店も必ず存在します。
だから、この「負け組」に対してビジネスを仕掛けたら成功する確率は高いですね。そこには「人集めを助けてもらいたい」という需要があるからです。勝ち組にはこの需要はありません。
この需要を強く喚起するキーワードが「慢性的人不足」というマジックワードです。
正確な言語の意味よりも、このマジックワードがもたらす感情を理解すべきです。
取り合いの末、常に人手不足のお店は存在するのだから「慢性的」という表現は国語的に正しいのですが、一般人の理解はそういう穏やかで論理的なものではなく、「世の中の飲食店は全て必ず人不足になる」と勘違いするような報道を仕掛けられています。
で、「世はまさに大人手不足時代の到来だ!!」と、なるのです。こうなると爆発的な需要に結びつきます。
ただ、そこで負け組に対して「どうやったら勝てるのか」を教えるビジネスではなく、他の物で代用させたり、高値でほしかったものを与えるビジネスのほうが手っ取り早いのです。
他の物とは「DX化促進」で 高値でほしかったもの、が「タイミーさん」でしょう。
みんなが騒ぐもんだから、そのうち「勝ち組」も興味をもちます。いらないノウハウなのに。
(競争激化②へ続く)