飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

育成プロセス

先週の平日ですが、

今年の8月から働き始めた大学1年生アルバイトさんだけで営業しました。

育成期間1カ月の人だけで営業できている事に気が付き

「すごいなあ・・・すごいなあ、オレって!」

と、いうと

彼女たちから

「すごいのは、私たちです!」と言い返されました(笑)

 

ボケたつもりの発言に、きちんと突っ込んでくれる事も

高く評価しないといけませんね。

 

彼女らは確かに優秀な学生さんではありますが、

大学生さんとしては標準的な人たちだと思います。

 

採用すると

だいたい、5~6回、研修期間をとります。

その期間は、通常人数にプラスして彼女らに働いてもらい

先輩がマンツーマンでトレーニングします。

 

基礎的な動きができるようになってくれば、

マンツーマンをやめて、通常人数に組み込んで、on the jobで

育成しつつ働いてもらいます。質問しながらやるんです。

 

言うまでもありませんが、このマンツーマンからon the jobに移行したときは

誰と一緒に働くのか、がポイントになります。

彼女をフォローできる経験豊かな人と組み合わせないと成果が出ないし

最悪の場合、大きな失敗をしてしまって、やる気を失ったりします。

 

この期間が過ぎれば

いよいよ 新人同士を組み合わせる事になります。

「なんでも答えてくれる先輩」から切り離されて

お互い助け合わなければならない状況になります。

 

この時、一番頑張るのは 私(マネージャー)です。

知識も経験も浅い人たち相手に観察、指導しながら

お客様にいつものサービスが展開できるように神経を研ぎ澄ませておかないといけません。

 

彼女らは、私から観察されるこの期間に

・うろ覚えだったこと

・間違って認識していたこと

・知っておくべきだが知らなかったこと

等を、指摘されます。

on the jobで指摘しますので、タイミングによっては「叱られた」と感じるでしょう。

指摘するほうにも覚悟と経験が必要です。

 

こうやって、誰と組んでもそこそこできるぐらいのレベルになって

「ひとり立ち」します。

 

この一連のプロセスは

新人さんの成長具合やモチベーションをよく観察しながら、注意深く計画的に進めていく作業で、とても繊細です。この期間をうまく乗り切れば、彼女らは安心して職場に馴染み、早期に生産性が高くなるし、退職危険性も低下します。

「ひとり立ち」したあとは、その人なりに成長し貢献してくれます。

 

この繊細な育成プロセスの実行と

画一的なマニュアル主義とは相性が良くない事があります。

画一的なマニュアルは統一性は高まりますが

相手の成長や成功に合わせてフレキシブルに育成法を変える事ができません。

マニュアルに収まるくらいの情報量では本当に役に立つ人材には育ちませんし。

 

極端に言うなら

フレキシブルでハイレベルを目指すならマニュアルは邪魔になる(?)かもしれません。

 

モチベーションを高めながら

高生産性を目指し

短期で育て上げる能力を お店が持っていないと

採用を強化しても、人数は増えません。

 

マニュアルを更新したり強化したりしてもアルバイトのレベルや定着率は変わりません。長期にわたる育成全体をマネージメントする中でマニュアルの果たす役割を限定できる店長が必要なのです。

 

小さな声でいいますが

「すごいのは やっぱり オレやねん」

👇ぽちっとしてください。グループ内のランキングが上がって読者さんが増えるので