飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

地下鉄千里中央駅の名店シリーズ ニューアストリアさん

千里中央駅のホームの上に「ニューアストリア」という老舗サンドイッチ屋さんがあります。

 



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今日(平日)11時ごろに行きましたが、お店は満席で外に行列もできています。

 

なぜこんなに繁盛しているかといえば、カツサンドが名物でむちゃくちゃおいしいからです。24席くらいのお店ですが、ひっきりなしに回転しています。

しかし、ホールには男性1人しかおらず、その人がイートイン・テイクアウトのすべてのお客様の接客、配膳、会計のすべてを受け持っていました。

 

「こりゃすごいな」と思います。

 

DX化されていない接客の極限です。

メモや伝票がありません。

オーダーは全てホールの男性の脳にインプットされ、

お会計時に、テーブルのお皿などを見て「思い出して」レジを打ちます。

 

あまりにもお客様が多くて、伝票を作らない方がスムーズなのでしょう。

思い切った改革だなあ、と感心しましたわ。

 

もうひとつ感心したのは

厨房にいらっしゃる3人の男性のオペレーションです。いっさい無駄口をたたかず指示やコミュニケーションも最低限で管理されています。サイレントオペレーションです。

 

高度な厨房においては、言葉は要りません。邪魔です。

オーダーを確認したら決まった分担ルールに従って、作業するだけです。

他人の作業と自分作業において、重なっている部分が全くないから最大の生産性が取れます。作業分担が重なってしまっていたら、どちらが実行するのかの確認や話し合いが必要なので、時間のロスやミスが発生します。ですから、作業中に口頭の確認コミュニケーションが必要になるような厨房は一流ではありません。

 

テレビドラマなどで、見栄えをよくするために

シェフ役や料理長役の人が「〇〇上がったよ」とか「〇〇はまだか」とかの会話を入れているケースがありますが、あれは嘘映像でしょうね。

本来の高生産性な厨房で、

そんな指示やコミュニケーションが必要になったなら、それは非常事態ですわ。

 

ニューアストリアの厨房は、そういうサイレントな厨房です。一見の価値あります。

(普通サイレント厨房というと静かな厨房機器を使用する事を言いますが、ここでは人間が静かな事を意味します)

夕方3時30分がラストオーダーなのでお気をつけください。

伝説の名店です。

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