飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

大きなイベントを成功させるのも店長の仕事であり能力です。

30年近く前、ハンバーガー屋さんの店長をしていたころ、突然全国で210円で販売中のハンバーガーを100円にするセールをする!と連絡がありました。私たちのお店では、ハンバーガーは1日に何個売れるのか、1時間に最大何個うれるのか、10分間で何個作らなければならばいのかを綿密に算出し、そのためのお肉、パン、ケチャップ、マスタード等の原材料使用料を計算し、冷蔵庫、冷凍庫のキャパシティは足りるのか、どういうふうに発注したらいいのか、厨房内に入り切るのか、どこにおくのか等全てのケースを想定しました。店長、社員、ときにはアルバイトも巻き込んで、準備するのです。

過去にやったことのない事ですから現場のチカラしか頼りになりません。でも現場の店長と社員は、通常から、こういった作業は得意で「ピタッ」と合わせる能力がありました。また、仮に合わなくても、現場で修正しながら最大売上げを目指したものです。その中に「人の手配」もあったわけです。「人が全て」ではなく、全てを計画する中に「人の手配」がありました。大きなイベントやプロモーションを成功させていく中で実力をつけていくのです。毎日の仕事を真面目に取り組んできた人はおおきなイベントに取り組むノウハウや理論をもっていました。反面、毎日適当に過ごしている人は、いざというときに役に立たない、普段から「理論立った仕事」をしていない事を露呈するのです。

 

話、変わりますが

ワクチンの職域接種の申し込みが打ち切られたそうです。理由は配送の限界を超える申し込みがあったから・・・。情けない・・。

一般企業による職域接種を募集する前は、

政府や自治体によるコントロールでかかりつけ医での接種とか、自衛隊による大型接種会場とかのシステムを作っていましたね。大型接種会場で順番が埋まらないとかニュースでやってました。その前は「注射の打ち手が足らない」とかもニュースで言ってたり、大臣が言ってたり・・。

いざ、民間で職域接種を募集したら、打ち手なんかなんぼでもおられる事が証明されております。ある建設会社では自分たちが建てた医院に電話して、「打ち手になってくれませんか?」と依頼したら、すぐに集まったそうです。知恵ですね。

やっぱり、お役所さんの能力って低いんじゃないですか。ペーパーテストしたら点数はいいんだろうけど、こういった地域ごと血の通った現場まで一気通貫したシステマチックな計画をする力量はないんでしょうな。まず、現場を知らない感がプンプンします。ワクチン接種は現場でだれかが、だれかに注射しないと完了しません。現場の状況が想像できないと進まないはずです。「1億人分発注しました」って言ったって、接種されなきゃ意味なし、です。

政府や自治体がやってたら、チンタラチンタラで「できない理由」ばかり発信していたでしょう。でも職域接種で民間にチカラを借りたら、すぐに「原材料不足」に追い込まれています。ブサイクですね。

こういった事も、なぜそうなったのか、きちんと検証してください。

「職域接種すべてを受け付ける事なんかできない。その理由は・・・」という声が聞こえてきそうですが、全てそれは言い訳です。「打てます」という具体的な需要があるのに供給できないのは「供給側」の責任です。

「まことしやかな弁解」には もうだまされない。ここ1年、私も報道に何度も騙されたので、騙されないワクチンを打たれたようですね。抗体ができたみたいです。