飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

敬意をもって部下に接するということ

卒に将たるは易し

将に将たるは難し

 

私の座右の銘ともいえる言葉です。

 

部下であれアルバイトであれ「この人は将来、何かのジャンルでリーダーになるかもしれない人だ」と思って接する事に意味があります。(職場以外のリーダーも含みます)

 

これは「すべての部下・アルバイトに優しく接する」という意味ではありません。

「敬意」をもって接するということです。

 

意見を尊重し、自主的な行動を促す事を意味します。

しかし、相手は未熟な状態ですからミスや考え違いもあります。

そんな場合は、将来のリーダーになる人なのだから、ミスはミスで指摘させていただき改善を促すべきです。その人の成長のためにチカラを尽くすのです。

 

「将来リーダーになんかならない人」と評価して、行動や結果に興味を示さないばかりか、人間性を無視して怒り狂ったり、ハラスメントしたりすることは、絶対にダメです。店長がハラスメントすれば、退職率が上がると思います。

 

しかし、やみくもに褒めまくる事も相手に敬意を払っているとは言えません。

自分はアルバイトに対して絶対に怒ったりしないし、好きにやらせているのに、退職率が高くてこまるなあ、と感じている店長もいらっしゃるのではないでしょうか。どちらかと言えば、このケースのほうが多いかもしれません。

 

こういう店長は「将に将たる」対応をしているでしょうか。相手を「将たる器」の人間として扱っていますか。

 

頼りない店長や甘えた考えの店長がいると、従業員の定着率も下がるのです。そして「将たる器の人」はお店を去り「いてほしくない人」が増えます。さらに新人の早期退職が増えて、お店の業績はさらに下がります。

 

お店の周辺で従業員とわかるユニホームを着たまま、ヤンキー座りをしてたばこを吸うとか、迷惑なくらい大きな声で立ち話をするとか・・・そういう行動をする従業員が目についてきたら要注意です。

 

すでに「将たる器」の従業員の退職が始まっているかもしれません。客層も変化しているかもしれません。

 

こんな感じで、人不足かつサービスの悪い業績不振なお店が出来上がっていきます。

 

こうなると、業績をあげるため、値下げ等で対応しますが、「火に油」となって最悪中の最悪=極悪になります。

 

こういう道を歩まないようにしましょう。

 

未熟な部下やアルバイトに「敬意をもって接する」事はとてもむつかしいことなんです。でも、これができれば退職率はグンと下がります。経験上、間違いありません。