飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

成果を出す人間の特徴??

いまから、35年くらい前、

私が「外食産業」で働き始めたとき、社員用の研修が何回もありました。

 

当時の研修で講師がこんな話をしました。

 

「ある学校で、下駄箱の上に物を置いたまま、忘れて家に帰ってしまう生徒が多い事が問題となったので、2人の先生に対策を依頼した。

A先生は『下駄箱の上に物を置かないようにしましょう』という張り紙を貼った。

B先生は張り紙は貼らずに、下駄箱の上のスペースにぎっしりと紙で作った筒をおいて、物を置けなくした。」

という話です。

その解説は

「ビジネス上が B先生の行動が正解でアメリカナイズされており確実に成果をだせている、不正解のA先生のやりかたは極めて日本人らしいやり方で、成果につながるかどうかわからないからダメなのだ」と、いうことです。

 

私はすんなり納得し、その日以来「B先生」のようなアクションプランを組むようになりました。いつもいつも完璧なアクションプランを組めたわけでありませんが、「B先生」が正解で「A先生」が誤り、という考えを持つようにしました。

 

ですから、短期で成果が出ましたし、ある程度、出世できましたのでこの講師には感謝しています。

 

しかし、徐々に私は「正解はB先生でも A先生でもない」というような考えに変わっていきます。

 

「B先生」のような仕事ぶりでは、自分で考えるメンバーは育たないし、下駄箱の上がつかえなくなっちゃう。

「A先生」のようなやり方は無責任だし絶対に成果は出ない。

 

この例題の真の目的は「忘れ物をしない生徒を育てる」ことです。仮に下駄箱の上に忘れ物をしなくなったとしても、他の場所に置き忘れてしまえば意味が無いのです。

 

生徒が忘れ物をしないような教育を施し、自ら忘れ物が無いか最後にチェックするような人物に育ったほうが、生徒の将来に役立ちます。

 

ですから B先生は「やりすぎ」で A先生は「アクションが足りない」のです。

 

今の私なら、張り紙を貼った上で、生徒たちと、なぜ忘れ物を減らしたほうが良いのかを語り合うような「C先生」を目指します。

 

若いころは「早く確実に成果を出す」事しか考えてませんでしたが、歳をとるにつれて「やっぱり人材が育たないと話にならない」に考え方が変わってきたのです。

 

今ではやや「A店長」に近い「C店長」だと思います。

相手の自由な発想を封じ込めていては、臨機応変なサービスはできない。職場の改善も進まない。

私は臨機応変なサービスを展開するお店が作りたいのです。

 

目標を共有したメンバーを育てるには時間がかかりますが、成功したときの果実は、はかりしれません。

 

みなさんは A先生ですか?B先生ですか? それとも「C先生」ですか

もしかして、私も気が付かなっかった「D先生」ですか!

 

よかった、ご意見ください。