飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

正解は定義できなくても、NGの定義はあります

1年生アルバイトのHさんはなかなかホールが上手くならない。

なぜかなあ、と思って気を付けてみていました。

彼女が生ビールとコーラを入れている時に、客席でお客様が「すいませーん」と言ってきました。彼女は生ビールとコーラを入れるのを中断してお客様のテーブルに向かいました。(ホールにはほかの人が1人いたのですが、彼女がお客様と目が合ったようですね)ちなみに彼女が入れていた生ビールとコーラはそのお客様の注文品です。

 

いったいなぜ彼女は生ビールとコーラをほったらかしにしてお客様のもとへ走ったのでしょうか?。確認してみたら、特に緊急な理由はなくて「呼ばれたから」です。要件は注文です。

じゃ、中途半端でほったらかされた生ビールとコーラはどうなるのでしょうか。

「呼ばれたから行く」のは正解です。でも「生ビールを入れかけでほったらかすのは」不正解です。

彼女はこういう「考えの浅い行動」がパターン化しているので、決着をつける必要があると思っていました。良い機会なので徹底的にヤる(ツめる?)ことにしました。

私は彼女に「ドリンクを途中でほったらかすのは品質上NG」と定義して、「ではドリンクを入れている最中に客席がら呼ばれたらどうする?」と何度も問いかけました。無慈悲な問答の繰り返しになる事はわかっていましたが・・。

 

正解は出していません。

 

「はーい」と言っておいて後から行くのも良し

すぐに行って入れかけのビールとコーラを廃棄するも良し

 

ただし、中途半端に入れかけのドリンクを放置するのはNGである事だけを確認しました。もちろん私だったら「はーい」と答えておいて、ドリンクをサーブしてから注文をとります。

 

でも彼女にとって大切な事は、どんな仕事にも NG行為があり、NG行為には後始末があるのだ、という事をわからせる事です。

 

言葉では伝えないけど、私の心の中は・・・・

 

状況に合わせて「正解」はいくつかあるけど、NG行為が含まれる正解はないのだ。

だから自分で考えるのだ。それが仕事だよ。

ドリンクの入れ方を覚えました、、なんか仕事ではないのです。

判断行動があって仕事なのです。

厳しいけど・・・これができなかったら職場を失うでしょう。

ですね。

 

あとから、世間話をして「行動は許せないが、あなたは嫌いではない」って感じを伝えておきましたけどね。