外食各社がさらなる「値上げ」を発表しました。
電気・ガス・水道・原材料・最低賃金のすべてが値上がりしていますし、今後も下がる感じはありませんので、ここで価格見直しをしない会社は「無責任」とさえ思える状況です。
ですから、価格を上げる以外に方法がありません。
で、どうやって価格変更するのか?
がポイントでしょうね。我々個人事業店舗も含めてセンスの問われる作業です。
ここまで「安いですよ~」という打ち出しをしていたお店は、なかなか「こっそり上げる」というふうにはいかないですね。”生ビール〇〇〇円 お得"とおおきな看板で訴求しているお店なんか大変です。
あるお店では
”生ビール〇〇〇円”と書いて訴求していた看板と全く同じデザインで、値段だけ20円書き変えてました。なかなかの猛者です。
ちゃんと看板作成代を使って、なるべくお客様に違和感なく、ある意味、気付かれないように変更している点について評価できますね。
でも、バレるでしょうね。
バレたとしても大きな問題にはならないでしょう。きちんとお金を使って見苦しくない告知をしてるので、このお店の勝ちです。
ブサイクな書き変えとか必要以上な告知はいりませんね。
そんなことより、大切なポイントは
もはや価格勝負の時代ではなくなるんじゃないか?という事。
「価格戦略」なんて言葉は、もう使えないかも。
本来、値打ちのあるメニュー・良いサービス・ちゃんとした環境に対し、お客様のお金が支払われるのです。
セントラルキッチンで作られたコンビニでも買えるような料理を出してはいるが、価格が安いからOK!!・・・・
てなお店は、価格を上げた段階で自分たちのアピールポイントを失い、弱点だけが目立つ事になります。
そういうお店の多くは「ビール」というどこで飲んでも同じ味のはずのメニューの値段を極端に安くすることによって集客していました。
とにかく「ビールが安い」というのは効果があるのです。お客様はビールはコンビニで買っても、お店で飲んでも同じ味だと思っているからです。
※でも、本当は「生ビール」はお店によって味が大きく変わるのですがね。
だから、、値上げするかしないか、ではなくて「集客の基本戦略」を変えるか、変えないのかの判断が必要になっているという事に気づかなくてはならない。
例にあげた「看板を作り直したお店」は 値上げはしましたが、値段で呼び込むという基本戦略は変えていない、という事になります。
大丈夫かな?
もちろん今更「価格で呼び込む戦略」を放棄したからといって、次の戦略もないでしょう。
2023年いろんなお店がどうやってこの難局を越えようとするのか、よく観察しながら、自分たちの出方を見極めたいと思います。