飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

原材料価格高騰の時代がやってきます

私はしょっちゅうメニューを変えます。増やす事もありますし、減らす事もあります。内容もコースの組み方も変えます。正直言うと、値段も下げたり上げたりしています。

今年、飲食業界にとって大きな問題は原料価格の値上げです。全世界的な流通の問題と中国の食文化の変化が原因だそうです。具体的言うと、牛タンとかハラミが高騰しています。牛タンとかハラミは核となる品目ですから、出数も多いです。したがって何か手を打たないといけない。

多くの飲食店は「原価が上がっても価格に反映できないので・・・」を大前提にしているし、テレビとかで飲食店の店長が取材を受けているシーンでもそういう発言ばっかりです。

でも、結局それでは行き詰るしかないんじゃないのかな。

どうやったらお客様にわかってもらえるか を目指すか、どうやったら「ごまかせるか」を考えるしかないんじゃないのか。

同じサービス、同じ品質で値段だけ上げる、となるとお客様側でも、理解はできても納得できないのではないでしょうか。「お店側の努力はどこにあるの」って思われるでしょう。

当店は 開店以来、値上げについては「ごまかしつつもわかってもらう」ようにしています。値上げする事が決まった原材料の代わりに値下げする原材料も出てくるなら、まず安くなる方が売れるように打ち出したり、安くなる材料を活用したメニューに変えたりしていきます。それでも無理なら、高くなる材料の調理方法を変えたりもします。

今回で言うなら、ハラミの切り落とし部分を焼いてビビンバに使ってロスをゼロにしたり、厚切りタンとか厚切りハラミとか、高いが高級感のある新メニューを出して原価率を下げるとか、メルマガ登録の御礼商品を上タンから他のお肉に変えるとか・・・いろんなことをやりました。

でも値上げ幅が大きくて大変なので、単品の値段も上げさせていただきました。

こういう事がよくあるので、メニューの価格は半端な数字を使っています。640円とか1120円とか・・。キリの良い数字だと覚えられてしまうからですね。これはごまかしです。

からしょっちゅうメニューを変えるので、ホール係の人はいちいち反応しなくなってきました。メニューはブック型で綺麗な写真入りのモノを使っていますが、私のパソコンで作成・印刷していますので、すぐに変更できます。手書きの訂正なんか絶対にしません。


細かいメニュー変更するので、ホール女子は自分が全然知らないメニューを注文されて、「こんなんありました?」っていいながら、仕事してたり、、、、

私からは「今日からやってんねん」って言いますが、さほどおどろかなくなりました。クレームもありません。もうあきめらて、店長はそんなヤツやと思われているんでしょう。

メニューが訂正されてることに気が付かないまま長年働いている人もいます。

メニュー戦略は私の専権事項でその戦術はメニューブックとかインスタとか、いろいろあるのですが、メニュー変更に動じないホール係を育てる事も大切なんだと思います。

単純に伝える時間が無いだけです。またすぐ変わるなら伝える意味も薄いしね。

私が誠意をもってメニューの内容や価格を変更している限り、不信感は無いと確信していますし。

美味しくすろ努力は惜しみません。