新人育成は難しいです。
たとえば
私に無造作に「もつ鍋はいりました!」って言ってくるんですけど、
みそ味なのかしょうゆ味なのか?
1人前なのか2人前なのか?
今すぐ作るのか焼肉おわるまで待つのか?
必要な情報が入ってきません。
当然、新人に確認します。
すると、だんだん聞き方も強い口調になったり、ご自分で情けなくなったりしたのか、元気が無くなってしまいます。
たいていの人は「大事な事と普通な事」や「先にやるべきことと後回しでいいこと」を本能的に見極めるのですが、たまにごちゃごちゃになる人がいます。
時間が解決するケースもありますが、経験上、ひどく落ち込むと退職してしまったり、さらにおかしなオペレーションをするようになったりしますので、早期にきちんと話をして整理しないといけません。
私は
ホール係に期待される唯一の仕事とは
「お客様の意思(注文)を正しく厨房に伝える事だ。」と強調します。
全ての仕事はお客様の注文(意思表示)からはじまります。
注文がはいってこなければ仕事は無いのです。
注文があるから調理・配膳・サービス・会計・テーブル清掃などの仕事が発生します。
配膳・サービス・会計・テーブル清掃は先輩がサポートしたり、複数人数でやったりして新人の負担を軽くすることができます。
しかし「注文受け」は1人でやるしかない仕事です。
裏を返せば、
「正確に注文を聞くことさえできてくれれば、他の仕事はサポートする事ができる」ということです。
お客様に集中してくれ!!ってよく言いますが、
それもぼやけた表現で、
とにかく「正確に注文を聞けるようになってくれ」が正解な気がします。
正確に注文が伝わらない人がいくらスマイルしても、お客様はかえって腹が立つだけでしょう。
お客様には、年配の方や若い方などいろんなタイプがおられますし
ちゃんとした注文をしてくれるとは限りません。
ですから、正しくコミュニケーションして、正確に注文を聞く事は案外簡単な作業ではありません。だから時間をかけてマスターさせるのです。
ホールの仕事は「注文を聞く事」と「それ以外」に分けられると思って育成に取り組めば、新人を無駄に混乱させることなく育てる事ができます。
普通はここまで説明させる人は少ないので、厳しい見方をするならこういうけーすは採用ミスともいえますけど、他にも良い部分があって採用したんですから、責任もって育てます。
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