飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

成長の道筋:チェーン店と個人店の違い

 

似て非なるものといいますが

同じ「店長」でもチェーン店と個人店では

役割も目指すものも違います。

両方やってみてよくわかりました。

 

チェーン店の店長でも個人店の店長でも「売上げと利益」が求められるのですが

チェーン店では「最適化」

個人店では「最大化」が目標とでもいうのでしょうか。

 

チェーン店では、

「再現性」のあるアクション、

「一般化」できるマニュアルやプランニング

が評価されます。

ひとつの現場での成功は「水平展開」できると大きな成功となります。逆にいうと、水平展開できる小さな成功と、水平展開できない大成功と、では「水平展開できる小さな成功」のほうが評価されるかもしれません。

 

会社の作ったイメージ通りの営業状態を維持する事が何よりも重要で、個性的なスタンドプレーは仮に成果がでたとしても「危険行為」とみなされます。

昨今はDX化によってこのイメージやシステムの統一化に拍車がかかりました。

どの店でも同じサービスが受けられる事が約束されたと言えます。

それが「やや低レベルなサービス」だったとしてもです。

 

それに対して、個人店は水平展開を必要としません。

したがって、自分のお店の特性に最大限に合わせて変容させたプランを立てます。

プランを書かずに、頭の中でコントロールしてもかまいません。

仕事の期限はずらしても、早めても問題ありません。成果(金)さえ出たらいいのです。自分なりに工夫してスーパーレベルなお店を作る人もいれば、行く気のしないお店を作る人もいます。レベル差は激しく、安定していません。

個人店はチェーン店ほどコンプライアンスも恐れませんし、場合によって、示談金ぐらいで済むなら脱法行為もするかもしれません。(言いすぎか?)

 

ただし、お店がキャッシュショートすれば「THE END」です。

 

それに引き換えチェーン店は他店が設けてくれたお金で利益を補填して営業継続もできます。

そもそも、成り立ちがちがうのです。

お店に何かの営業に来る方人や、お店のコンサルをしたい人は、上記のような個人店とチェーン店の成り立ちの違いをよく理解してくれれば、より建設的な話ができるでしょう。

個人店に対して、展開力をプレゼンされても、売れません。

何がリスクで何が成果なのかが根本的に違うからです。