飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

仁川ラーメン戦争のレポート①

仁川の駅前に有名なラーメン屋さんがあります。今も行列ができるお店です。とんこつ味の九州型ラーメンで、福岡に4年住んだ私も美味しいと思います。最近、メニューの価格が上がりました。

 

で、本日、

このラーメン屋さんの真横に、新しいラーメン屋さんが開店します。いわば「仁川ラーメン戦争勃発」です。

 

新しいラーメン屋さんは、名古屋に同じ名前の店舗があります。味はとんこつとは違うようですね。「スタミナ」とか「ボリューム」とかを告知しています。

 

近隣のみなさんも「ラーメン屋の横にラーメン屋を開けるとは・・・」と、話題になっています。

 

「飲食店長のブログ」としては、この戦争を観察して、「人」の面を中心にときどき意見や発見を書きたいと思います。

 

 

新店舗の営業時間の設定は、22時閉店で定休日あり、です。隣の有名ラーメン店は定休日もないし、もっと夜遅くまで営業していますので、対抗意識は低いようですね。

 

9~10席のお店ですし、この営業時間設定ですと、オーナーさんご自身がアルバイトや奥さんと一緒に営業するのでしょう。店長さんを雇って営業させて利益を出すようなねらいは無いと思いました。

 

価格設定も隣より高いです。この面でも対抗意識は低いですね。

 

では、なぜ既存店の真横にお店を作ったのでしょうか?

 

既存店は行列のできるお店ですから、「こぼれてくるお客様」や「ラーメン好きの人が確実に集まってくる」ことを期待できます。

何の競争もない場所にお店を作るリスクと、繁盛店の横にお店を作るリスクを比べて、後者を取ったということです。

 

したたかなチャレンジャーかもしれませんね。

 

できるかぎり、摩擦を避けて、顧客の共有を狙っているのかな。

 

数日前からグランドオープンの日時とプロモーションが告知されています。先着50名に「毎回」トッピングか大盛り無料の券(シール)が配布されるようです。

 

GO初日からリピーター作りをしたい、という事ですね。正解だと思います。

 

この告知も、歩いて近寄らないとわからないような小さな(目立たない)告知で、既存店のラーメン屋さんの行列に向けて設置されています。チラシも入っていません。

 

10席程度のお店ですし、リピートしないお客さんであふれかえっても、困るでしょうから、これも妥当なやり方だと思います。既存店の隣なのでインパクトはありますから問題ないでしょう。

 

出店場所、営業時間設定、GOプロモーションのメカニズム。その告知方法、味のタイプ、どれを見ても「妥当」感があります。

 

不要、無用なアクションが無い・・

今のところ明確なビジョンと目標をもったプロの仕事かもしれないな、と感じますが、ほんとうはどうかな?。

 

GOから過剰な安売りを展開し、リピートしないお客様の行列を作り、近隣のひんしゅくを買い、バイトに負担をかけ、その後の客層やお客様のリピート率に苦労するようなお店ではないような気がします。

 

それでも、今日のグランドオープンは行列ができるでしょう。今日は食べる事は出来ないと思いますが、なるべく早く食べたいと思います。

 

第2報をご期待ください。