新人のイニシャルトレーニング期間は、通常人数プラス新人でシフトを組みます。
そういう場合は解りやすいように、スケジュールの用紙上で
新人の部分だけ赤文字にしておきます。いわゆる研修期間ですかね。
早い人では5~6回で赤文字が黒文字になります。それは研修期間の終了を意味します。
しかし、なかには赤文字が長く続く人や、いったん黒文字になったけれど赤文字に戻る人もいます。
1年生中にはいったん黒文字になりましたが、ちょっとうまくいかないので、赤文字に戻す人もいます。。まだ、通常人数に組み込むとお店が危険な状態になるからです。
先日、ベテランのOさんと赤文字の新人さんが一緒に働いていたとき、ベテランのOさんがテキパキ働いて、新人さんがじっとしていたので、
私はOさんに
「すこしは新人さんにやらせてあげなさい。でないといつまでも(彼女は)赤い文字のまんまだよ」といいました。
ベテランのOさんはピンときたようでした。これが一番わかりやすい言い方だったようです。
みんな、なんにも気付いていないふりをしていますが、誰が赤文字なのか、は普段からよく見て、知っているからです。
ちょっとゴシップ的ですものね・・・・・。赤文字や黒文字によって、「差別」が起こるのではないか?と心配する人もいるかもしれませんね。
そんな人に聞いてもらいたい逸話を書きます。
とある家庭、
お父さんが仕事で遅くなった時の幼い娘とお母さんの会話・・・・
母「お父さんは毎日、遅くまでお仕事してるのよ」
娘「へー、先生はなぜお父さんを”のろまのグループ”に入れてあげないの?幼稚園ではお片付けの遅い人をみんなで助けてあげるのよ。」
こういう逸話は、幼い子供との会話を使って
大人の社会の矛盾や非効率を笑うのですが、
私も「はっ」としたのを覚えています。
スケジュールが赤文字なのは 「のろまのグループ」に入れたと同じ事です。
「のろまのグループ」の人はみんなで助けてあげて
だんだんグループから抜けさせてあげればいいだけです。
仮に「のろまのグループ」を作らなければ、
基準を満たさないメンバーとして糾弾したり、仲間外れにしたり、いじめたり、本人だけが悩んだりして、結局成長が遅れたり、退職したりする危険があります。
飲み込みの遅い、早いだけで人物評価するには危険です。
飲み込みの遅い人でも仕事さえ覚えれば、素晴らしい人材に育って、一気に逆転するかもしれません。
「うさぎとかめ」の童話みたいなこともおこります。
のろまのグループのメンバーは飲み込みは遅いだけで、やっぱり有望な人材です。
これは
仲間外れをつくる愚かさから組織を守る方策かもしれません。
組織を守るシステムです。
差別を回避する事は重要ですが、だからといってなんでもかんでも同じ扱いにするのは間違っています。のろまのグループを作るの事は勇気が要りますが、公正さが担保されていれば誰も問題視しません。リーダーの重要な決断だと思います。
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