飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

最低時給の引き上げ

兵庫県の最低時給が10月1日から 1052円になります。

前年より51円UPです。

都道府県でも、10月からいくらになるのかが公表されているはずです。

 

衝撃です。

 

私のお店では、募集時給をすでに1052円以上に設定していますので、バタバタはしませんが、募集時給が1052円未満のお店は今から1カ月で引き上げないといけません。既存アルバイトさんの時給にも影響しますので、これはとてもナーバスな作業です。

 

最低賃金はこの2年間で92円あがっています。

2年前は960円だったので、現場では10%以上あがっているでしょう

。売上げの15~25%位を占めるとおもわれるアルバイト代が10%上がると、お店の利益%が1.5~2.5%減少します。 

(利益%ですよ!)

10%の利益が出ていたお店では、悪くすると7.5%になるわけです。25%減です。

 

「給料が2年で25%減る」

 

と考えたら、これがいかにヤバい事なのかわかるでしょう。

 

2年前と全く同じ売価・コスト構造で営業し続けていたら、サラリーマンで言う

「25%減給」の状態になるのです。

 

ましてや電気ガス水道のコストも上がっていますので、本当はもっと減ります。

 

では、何をどうするのか?

これについては個々の経営判断なので、正解はひとつではありません。

・現在の時給が何円なのか?、

・スタッフの過不足はどうなのか?

・客単価はいくらなのか?

など、お店によって条件が変わりますので

まず、「今、お店はどんな状態なのか」を正しく分析把握することが先です。

 

原則としては

何かを変えれなければ倒れる

これは正しい見解でしょう。

しかし、これ以外は何が正解なのかがわかりません。

 

とにかく、

論理的に考え、

経験からくるカンのようなものも加味し、

信頼できる友人と相談し

勇気をもってなにかを実行するべきときが来ています。

 

手前味噌ですが

私は、2024年1月にアルバイト募集時給を大幅に上げました。過去最大の上げ幅でした。

「どうせ2024年10月には最低時給が大幅に上がるので、それに追い越されない募集時給にしておこう」という方針でした。

後手に回らない事を優先したのです。

 

そこから8カ月で感じている事は

時給を攻撃的に上げると、

応募もある程度増えるが、

それよりも応募者の質が圧倒的に高まった、ということです。

 

小さなお店ですから知名度も低いので

応募数の増加は2倍とか3倍とかにはなりません。

っていうか、

採用数は増やさないので、そんなにたくさんの応募は要りません。

 

しかし、募集時給を充分に高める事によって

応募してくる人の「素質と条件」は圧倒的に上がりました。

これは2倍とか3倍とか定量的な表現はできませんが

私の感覚でいうなら 

10倍良い人を雇えた

といえます。

 

勇気をもって、前倒しで行動してよかったとつくづく思っています。

 

ps

なにも時給を1500円とか2000円とかにする話をしているわけではありません。

「100円あげたら10倍良い人が来たから、500円あげたら50倍良い人が来るんちゃうか?」という考えは、間違っているとおもいます(笑)やったことないけど・・

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