飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

上司ファーストの職場はこうやって形成されていくのか!

恐ろしい経験をしました。

私のお店では電話が鳴ったらすべて私か妻が出る事にしています。予約の申し込みが多いでからですね。

受話器は私が手を伸ばせばとれるところにあるのですが、今年のいつごろからか、近くにいるホール係の人が、私が手を伸ばす前に受話器を取って私にわたしてくれるようになりました。そのうえでメモとペンを私の手もとに持ってきてくれるのです。

正直言って、受話器をとってくれなくてもいいし、予約だったら専用ノートに書きこむのでメモなんかほとんど使いません。でもまあ、文句も言わずにそのままにしておきました。

ところが、先日、1年生のNさんが、生ビールを入れているときに電話が鳴ったのですが、彼女は生ビールを入れる作業を中断して、ダッシュで受話器を取って私に渡そうとしました。でも私のほうが受話器を先にとったのです。ならばと、メモを用意しようとしてくれました。お客様の生ビールをほったらかしにして、です。

私はショックでした。わがお店にも「忖度社会」が作られていたからです。

私は、Yさんを叱りました。彼女に悪気が無いのは知っています。誰か先輩がそうしているのを見て、「こうしなきゃいけない」、と思ったので実行しただけでしょう。でも軽々しく、「お客様」より「店長の電話サポート」を優先した姿が許せなかった。そんなにきつくは叱りませんでしたが、「あなたはとんでもないことをした。お客様から請け負った仕事をこんな風に軽々しく中断するなんてとんでもないことだ。二度とするな。」と言わざるをえませんでした。彼女も悲しいとは思いますが、何が問題なのか、本質を理解させる必要があります。

その後、電話の位置も変え、私がすぐ出れるようにしましたし、今後は必要もないのに電話に触らないように告知します。

小さな問題だと思って、放置していたら、新人さんのとんでもない「勘違い誘発」していました。19歳の人の感覚は、デリケートだし未成熟なので、注意しないといけません。

 

「忖度優先の職場」はこうやって簡単に出来上がりますので、ご注意を。