飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

じゃじゃ馬が名馬になりました

アルバイトのMさんは今3年生(女性)です。

 

1年生で面接したときから、すこし雰囲気が違う人でした。

 

大人びているというか、生意気というか、高校を出て兵庫県で一人暮らしを始めたばっかりなのに、そうは見えない感じ・・・。すでに2~3年大学生をしている感じです。

 

年配の私には、「背伸び」しているようにも見えていました。

 

偉そうな態度をとれたり、先輩と対等におしゃべりしようとしたりするのも「ひとつの能力だな」と思って採用しました。

 

「お客様とものおじせず会話してくれる事」が期待されたのですが、採用したばかりのころはその期待は裏切られていました。

 

教えた事を素直に聞かないし、間違った事をするのでお客様の前にだせません。腹の立つ事も多かったので、働く日数を減らす事も考えました。素直じゃないんです。

 

本人も気が付いていたのか、他の店などでアルバイトをはじめたりしましたので、はたく日数が減ってしまったのです。

 

「せっかく能力あるのに、上手く使えなかったかなあ」と残念に思っていました。仕方ないなあ、とも思っていたのです。

 

でも2年の終わりぐらいから、だんだんお互いに慣れてきて、Mさんも「背伸び」した感じが抜けてきて、こちらも過度に期待しなくなってきました。そうすると、急速に「素敵な店員さん」に変わってきました。もともと積極的だし、オシャレな感じだし、お客さんとも気さくにお話できるし、魅力があるのです。

 

しっかりしてるから、忙しくても頼りになるし、かわいいからお客様によくつかまるのですが、うまいことかわしてくれますし。信頼できます。

 

聞けば、もう一つのアルバイト先は辞めたそうです。辞めた理由は「店主の奥さんが私だけにつらくあたるから」らしいです。多分ケンカしたんでしょう。

 

気が強いから、そういうこともあるのです(笑)悪いけど店主の奥さんの気持ちはわかります。

 

Mさんが「奥さんが私だけにつらくあたるんです」って言った時、私は思わず「わかるわあ」と言ってしましました。爆笑です。

 

うちでもそういうふうに(退職)なっていたかもしれませんが、運よく危機をのるこえたんですかね。

 

いまでは、ええ味だして働いてくれてます。多分卒業まで続けてくれるでしょう。

 

じゃじゃ馬を慣らして、使える馬に変えるコツは「待つこと」かもしれません。