飲食店長のブログ ~ 人材戦略の実践レポート

実際に飲食店を経営しながら、そのノウハウを突き詰める

ラストオーダー考

「ラストオーダー」

 

当たり前のように使う言葉ですが、

先日、この言葉の意味をアルバイトさんと話合う時間がありました。ちょっとその時の事を書いてみたいと思います。

 

23時頃、お客様に「ラストオーダーの時間です」とアルバイトさんが伝えにいった所、

お客様が「ドリンクもですか?」と聞いてきました。アルバイトさんが私のほうを見たので「そうですよ、すみません」とお答えました。

 

お客様が「ドリンクもですか?」と聞いてきた理由は何なんでしょうか。なぜアルバイトさんは、その答えに躊躇したのでしょうか

 

 

お店によってはドリンクとフードのラストオーダー時間が違うお店もありますので、そういう意味での確認だったんだと思いますが・・。

 

「そもそも、厨房を片付けるのは時間がかかるから、早めに製造をストップしたいのでラストオーダーがあるのだ」という考えあります。この考えにのっとって言うなら

「同じ時刻に、ドリンクまで止めなくてもいいでしょう」となります。

そういうお店もありますし、そういうふうに理解しているお客様は多いのです。

 

 

しかし、当店は厨房の片づけをするために、わざわざ製造をストップするほどでもないのです。

 

では、なぜオーダーストップをするのでしょうか?

 

それは、ホールのアルバイトさんが帰る時間だからです。

 

23時になれば、ホールのアルバイトさんは退勤します。あとは私がホールを担当します。ですからそれまでのレベルのサービスはお届けできなくなるので、ドリンクもフードも止めさせていただくのです。

 

私は経営者ですので、帰りが遅くなってもかまいませんが、アルバイトの従業員は時間通りに帰宅させないと、約束違反になります。次の用事や翌日のスケジュールに響きます。

 

したがって「私たちが目指すサービスをお届けできない人員になるので、オーダーを止めたいのです。」とアルバイトさんには説明するようにしています。

言い換えると(あなたが帰るから、ドリンクのオーダーが止まるんだよ)という意味です。こういう言い方をすることは、店舗のサービスに対する考え方を教育し、ホール係さんのプライドを醸成する事にもなります。

 

販売メニューや店舗の形態(カウンターだけのお店とか)、によって「ラストオーダー」の設定や必要性も変わってきます。もちろん、ホール係が帰ったからといってドリンクが作れないわけではありません。たまには私が作って出す事もあります。

 

それなりに臨機応変にやってよい、と思いますが。

 

時々は「なぜなのか?どうあるべきなのか?」について考えたり、話し合ったりすると、さらに良い職場になり、良いお店になると思います。