小林陵侑選手が金メダルを取りました。
私はスキーのジャンプ競技といえば、まず「笠谷選手」と思ってしまう世代ですが、、、うれしいですね。前回は長野・前々回は札幌と日本開催以外では金メダルをとっていないわけですから。そういう意味でも快挙です。
テレビから伝わる情報をみていて、感じることがありました。小林選手のチーム監督は「レジェンド」49歳の葛西選手兼監督です。葛西選手といえばオリンピック8回出場、銀メダル獲得の超一流選手です。その葛西選手が監督としてスカウトしてきたのが小林選手。でも、最初のうちは全然活躍できなかった・・・・。
その一部始終を見ていた葛西監督が、本格的に自分のノウハウを教えてあげた結果、小林選手が世界チャンピオンになります。葛西監督が驚いたのは小林選手の吸収力で、「教えたらすぐにできる」そうです。
実は葛西監督が本格的に小林選手に指導し始めるまで2~3年の期間があります。でも、その間、選手として忙しい監督でしたが、コミュニケーションは図られていました。
教える者と教えられる者の相性、お互いの能力、言葉以外のニュアンス、そして何よりもお互いの信頼感と尊敬。「信頼感と尊敬」これはある程度一緒に過ごす時間が確保されていて、どんな人なのかがわかっているから発生します。
正しい理論であっても、その人の個人的な特性にあわなければ役立たないので、教える側の観察力が重要なファクターになると思います。
ひるがえって、日本の企業(や大学)の教育システムを見ると、どうでしょう。
新人のころからオンラインを使って、入社以来何か月も「出社したことない」人がいたりします。いったいいつ上司は部下の性格や特性を見極めるのでしょうか?マニュアルを与えて仕事を詰め込むだけでは、活躍する部下は育ちません。
こう書けば「みんなにチャンピオンになるわけじゃないから」て言われそうですが、
じゃあ「御社の社長は誰が育てるんですか?」と問いたい。
社長はヘッドハンティング、新入社員はオンライン・・・これで「勝てる会社」ができるのでしょうか?
レジェンドがチャンピオンを育てた日本ジャンプ界は前途洋々だと思いますね。