阪神タイガースの優勝可能性が無くなりました。
昨年、僅差の2位だったので、本当は優勝してほしかったのですが、また弱くなりました。
タイガースを見ていて感じるのですが、5年前くらいから新入団した野手の活躍が目立ちます。スタメンで活躍しています。
ではその前の6年前から10年前くらいの入団選手はどうかというと、あんまり活躍できず、後輩に抜かれてしまいました。今はさっぱりです。
つまり、総合的には強く無い。
この中堅世代の選手がある程度先輩らしく活躍していてくれると、層も厚くなっているでしょう。
ではこの5~10年前に球団が何をしたかといえば「フリーエージェント選手の獲得」です。糸井(ここから選手の敬称略)と福留という日本を代表する外野手をお金で獲得しました。新人が競争して勝てる相手ではありません。
外野にこの2人がいたので、当時の新人は出場機会がありませんでした。
で、福留や糸井のFA選手のチカラが落ちてきたときに 本来はこの中堅選手がポジションを奪うべきなのですが、いびつな育ち方をしていますし、さらに若い人がでてきたので、この人たちはスタメンで活躍することなく中堅になってきました。
実績のない中堅と経験のない新人選手だけではチームは厚みを失ってしまいました。エラーも多いです。30歳くらいの働き盛りの選手が25歳前後の新人選手の「控え」になっています。おかしなバランスです。
もし、FAで2選手を獲得していなかったらどうだったでしょうか。10年前から5年前まで、たいして強くなかったでしょうけど、当時の新人からきちんとしした主力が生まれてきたでしょう。
野球の専門家ではありませんが、「スタッフィング」の論理から見ると、タイガースは球団の戦略ミスでバランスが悪くなった典型です。
地道な人材育成に取り組んでいる広島カープ等は、周期的に弱くなりますが、周期的に強くもなります。でも、手っ取り早く強くなるために育成システムを無視して、高価な主力を他所から取って来るチームは結局弱い。
タイガースは「充分な戦力を保有している」と言われながら優勝できない。
こういう教訓を学ぶことができると思います。
採用や異動にばかり頼って、自店で育成する大切さを忘れてはいけない。